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県内第2位の米穀卸「長崎米穀」、特別清算開始決定
長崎米穀(株)は、9月16日、長崎地裁より特別清算開始決定を受けた。申請代理人は山下肇弁護士(山下誠法律事務所)。
米穀類の精米・販売を中心に食料品、飲料水、日用雑貨などを取扱い、ピーク時の昭和60年3月期には171億9005万円の売上高をあげ、県下第2位の米穀卸となった。
しかし、流通構造の変化やデフレによる価格の低下、農家直販の増加などで収益は減少し、大口顧客との取引の解消、水産関連飼料の販売から撤退するなど業績は悪化。
平成18年頃から社有不動産の売却や借入圧縮を進め、経費削減など採算改善を図っていたが、東日本大震災に伴う原発事故の影響により品不足を強いられたほか、大手卸売業者の営業攻勢などで、25年3月期の売上高は27億5216万円にまで減少し、1億1197万円の赤字を計上、4億2833万円の債務超過となっていた。
その後も業績回復のめどが立たず、25年12月、第三者である長米(株)に事業譲渡し、不動産売却など債務整理を進めたが、残債務を特別清算により処理するに至った。
東京商工リサーチによると、負債総額は約14億9千万円。