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集成材製造のTS商事、負債約64億円で特別清算開始決定

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TS商事は、大阪地裁より10月10日に特別清算開始決定を受けた。
東京商工リサーチによると、負債総額は約64億800万円(変動の可能性あり)。

TS商事は、1946年3月創業で、奈良県内トップクラスの集成材メーカーとして、主に北米から輸入材を使用して木造住宅用集成材を製造販売し、大手ハウスメーカーやゼネコン筋、建築資材商社などを取引先として、96年12月期には約102億1000万円もの年売上高を計上していた。

だが、国内人口減少により新設住宅着工戸数がピーク時からほぼ半減したことなどを背景として需要が右肩下がりに、2016年3月期には約48億6600万円まで年売上高が減少した。また、本社工場開設や設備投資に伴う借入金負担が重荷となり同期で約3億8000万円の営業損失を計上するなど収益面の悪化に繋がった。

の後も資金状況が改善せず、奈良県中小企業再生支援協議会を中心に金融機関と連携して経営改善に取り組んでいたが、単独での収益改善による存続は厳しいとの判断から2017年5月に地域経済活性化支援機構による再生支援を受けることが決定し、同年9月1日に商号をトリスミ集成材より現商号に変更した。
TS商事の事業は、スポンサーとなった村地綜合木材が100%出資する新会社:トリスミ集成材に譲渡され、TS商事は今年5月31日開催の株主総会の決議により解散すると同時に、登記面本店を奈良県から大阪府へ移転させていた。
負債は、平成29年3月期決算時点で、約64億800万円とみられるが変動している可能性がある。