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DDホールディングス、CAFE展開のエスエルディーにTOB実施
九州熱中屋」「わらやき屋」など複数業態の居酒屋を展開している東証1部上場のDDホールディングス【3073】は、関東中心に「kawaraCAFE&DINING」などを直営展開している東証JASDAQスタンダード市場のエスエルディー【3223】の普通株式を金融商品取引法に基づく公開買付けにより取得すること及び資本業務提携契約を締結すると発表した。
買付代金は、約6億8000万円を予定。
DDホールディングスは、東証JASDAQスタンダード市場に上場している対象者の普通株式のうち、代表取締役会長であり筆頭株主である青野玄氏が所有する株式544,000株(所有割合(注)41.61%)及び第八位株主である高橋正彦氏が所有する株式32,000株(所有割合2.45%)の全てを取得し、対象者を持分法適用関連会社とすることを目的としてTOBを実施する。なお、将来的には、連結子会社化とすることも検討している
DDホールディングスは、『マルチ(複数)ブランド戦略』を推進してお り、首都圏主要都市、東海、関西、中国、九州地方に直営店(国外含む)計148ブランド424店舗(平成29年8月末時点)のドミナント展開(特定の地域に絞り集中的に出店)をしている。
一方、エスエルディーは、平成16年1月に設立、平成27年3月19日にJASDAQ市場に上場。「音楽」、「アート」、「食」等をはじめとする様々なカルチャーコンテンツを企画・融合させ、「楽しみに溢れた豊かなライフスタイルをより多くの人々に提案する」という、店舗の運営等を通したカルチャーコンテンツ提供事業を行っており、具体的には、ボトムアップ・現場主義経営の下、店舗物件の立地及び空間特性に合わせた様々なブランド(業態)の開発を行い、関東、東北、東海、近畿及び九州地域の主要都市繁華街エリアを中心に、「kawara CAFE&DINING」ブランドをはじめとするカフェダイニング業態(喫茶のみならず食事やアルコールも提供する多様性を持った飲食店業態)をメインとした飲食店舗のほか、「LOOP」ブランドによるライブハウスを直営にて運営する『飲食サービス事業』、及び直営店舗の出店を伴わないイベント企画等や店舗プロデュースサービスを提供する『コンテンツ企画サービス事業』を展開している。
国内外食業界を取り巻く業界環境は、個人消費の持ち直しや訪日外国人による旺盛なインバウンド需要などの影響もあり徐々に回復傾向にある一方で、人材不足の問題、酒類消費の減退傾向を強める状況の下、ファーストフードやファミリーレス トラン業態による酒類販売強化、消費者嗜好の多様化や業界内の低価格化の進行により、業界の垣根を超えた競争環境は一段と激化しており、このような環境の中、DDホールディングスは、さらなるスピードを持って成長すべく『Dynamic & Dramatic (大胆かつ劇的に行動する)』 という新しい行動指針の下、ブランドポートフォリオの拡充(新規ブランドの開発及び新規ブランドによる新規出店)、仕入面等におけるスケールメリットの追求、優秀な人材の確保等の経営資源配分の適正化、事業領域の強化・拡大を目的とした M&Aの活用による業容拡大を模索している。
そこで、DDホールディングスは、CAFÉ&DINING『CAFÉ NOISE』のプロデュースなど、過去にビジネス面で取引関係にあった青野玄氏が代表取締役社長(現_代表取締役会長)を務める対象者に対し、平成28年12月上旬、資本業務提携による両社の関係強化を視野に含めた検討を行いたい旨の申入れを行った。 一方、エスエルディーは、平成28年3月期以降の売上高の鈍化傾向等を踏まえると、新たな収益機会の確保及び成長スピードの加速のためには、事業上のシナジーが得られるパートナー企業を新たに大株主として迎えることを含む迅速かつ大胆な変革を実施することが必要であると認識していたことから、上記申入れに関し、協議に応じることとした。その後の検討の結果、DDホールディングスが株式を買い取り、持分法適用関連会社(将来的に対象者へ取締役を派遣するこ とにより連結子会社化することを検討)とすることで、両社間で強固なパートナー関係を構築することは、両社が認識するそれぞれの経営課題に対処する観点からも望ましく、かつ、両社の有する独自の強みを共有することで両社の企業価値の拡大に資するという認識が平成29年11月上旬に一致、今回のTOB実施に至った。