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加賀電子、子会社のシリコンカーバイド基板開発会社を住友金属鉱山に売却
独立系の電子部品商社の加賀電子【8154】と非鉄金属と電子材料が2本柱の住友金属鉱山【5713】は、住友金属鉱山が加賀電子の子会社であるサイコックスの株式の51%を取得すると発表した。
SiCは、主に電力を制御する用途で使用される半導体材料。特にハイブリッド車や電気自動車などの駆動制御装置で要求される大容量領域(大電流・高耐電圧)において、エネルギーの損失を低減できる優れた材料として、今後、新たな市場の創生が見込まれている。
サイコックスは、接合技術を応用したSiC基板(*)の製造技術を保有する開発会社であり、同社の接合技術は、SiCの課題である基板コストを大幅に低減するものである。
加賀電子と住友金属鉱山は、サイコックスのSiC基板製造技術に住友金属鉱山の基板生産技術を融合させることによりSiC基板の量産検証を促進し、加賀電子のエレクトロニクス分野における情報収集力と販売網の活用により、速やかに市場のニーズに応えていく。
* 接合技術を応用したSiC基板とは SiC多結晶基板上にSiC単結晶基板を薄く接合することで構成された基板。多結晶基板を支持基板とすることで高価な単結晶基板の使用量を減らし、大幅な低コスト化が可能となる。同基板を用いて作製された半導体デバイスは、単結晶単体で構成され たSiC基板と同様の製造プロセスを用い、同等のデバイス特性が得られる。