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島津製作所と太陽生命保険、認知症予防事業のMCBIに共同出資

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分析・計測機器大手で医用機器、航空機器にも強い島津製作所【7701】と、T&D保険グループの太陽生命保険は、認知症等の精神疾患の早期発見・予防に関する事業を展開している筑波大学発ベンチャーのMCBIに共同出資したと発表した。

厚生労働省によると、認知症患者は2025年には約700万人に達し、65歳以上のシニア層の約5人に1人が認知症になると言われている(*1)。一方、認知症予備軍と言われる軽度認知障害(MCI)(*2)の段階で早期に生活習慣の改善を行うことが、認知症のリスク軽減に繋がることなどがわかっている。

MCBIは、筑波大学発バイオベンチャーであり、血液バイオマーカー(*3)を用いた画期的な血液検査による予防医療・先制医療支援に取り組んでいる。大きな社会問題となりつつある認知症について早期発見・予防に取り組んでおり、軽度認知障害(MCI)を早期に発見できる「MCIスクリーニング検査」を全国約1800の提携医療機関を通じて提供している。

島津製作所は質量分析装置や、医用イメージング装置による認知症、がん、生活習慣病などの早期発見・早期治療などのヘルスケア先端領域への取組み強化を図っている。今回のMCBIへの出資は、この取り組みの一環として、ヘルスケアスクリーニング事業の足がかりを得るものであり、将来はMCIスクリーニングに加え、がん、生活習慣病など複数項目の罹患リスクを、一度の採血でスクリーニングする分子診断技術を確立し、社会課題の解決に貢献していきたいと考えている。

太陽生命では、昨年6月より「健康寿命の延伸」という社会的課題にこたえるために、「従業員」「お客様」「社会」のすべてを元気にする取組み、『太陽の元気プロジェクト』を推進している。昨年3月に、生命保険業界で初めて健康に不安のある方でも加入できる、認知症による所定の状態を保障する保険『ひまわり認知症治療保険』を発売した。(*4)さらに、同年10月には、歩行速度を継続的に測定し、将来の認知症のリスク予兆を知らせるスマートフォンアプリ「認知症予防アプリ」の提供を開始するなど、シニア層の元気をサポートする各種サービスの充実を図っている。

島津製作所と太陽生命は、今回の出資により、MCBI社が最大限のパフォーマンスを実現できるよう協力して事業を支援し、ともに認知症という大きな社会的課題の解決に取り組んでいく。

(*1)
厚生労働省「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」
(*2)
軽度認知障害(MCI)とは、認知症の前駆段階の状態。MCIの段階では日常生活に支障はないが、そのまま放置すると約4年でおよそ40%の方が認知症に進行するといわれている。
(*3)
バイオマーカーとは、病気と関連する体の中の成分(血液など)や検査で得られる情報(画像など)を指す。アルツハイマー病の早期発見と治療にはこのバイオマーカーに大きな期待が寄せられている。
(*4)
簡単な告知により加入できる選択緩和型商品で、認知症について保障する保険は生命保険業界初となる(一般社団法人生命保険協会加盟41社について、太陽生命調べ(平成27年12月末時点))。