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カツオ一本釣り漁業の音代漁業、民事再生法の適用を申請
音代漁業は、2月9日静岡地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は、中村光央弁護士(中央法律事務所)。監督委員には、伊藤みさ子弁護士(静岡・市民法律事務所)が選任された。
音代漁業は、昭和40年創業の遠洋漁業者。日本全国で30隻に満たないカツオ一本釣り漁船を4隻有するほか、巻き網漁船2隻の体制で、カツオ・マグロ漁業を主力事業としていた。また、水産物加工部門として、カツオのタタキ、ロイン加工、ブロック加工、サク加工なども手掛け、ピークとなる平成21年2月期には、売上高約60億1800万円を計上していた。
東日本大震災の影響は軽微だったものの、以降の業績は低迷。過年度の船舶の建造や買収、水産加工施設の整備などで借入負担が重く、燃料費も上昇傾向を辿り、収益性は低調な推移を辿っていた。
こうした中、27年2月にカツオ一本釣り漁船が機械室への浸水によって沈没したため漁獲量が減少、28年2月期の年売上高は約50億8900万円まで落ち込んだことから資金繰りも限界に達し、今回の措置となった。
東京商工リサーチによると、負債総額は約30億円。