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三井松島産業、クリーンサアフェイス技術を子会社化 新事業の育成・強化
卸商社の三井松島産業【1518】は、クリーンサアフェイス技術(以下「CST」)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。なお、取得価額は4,000百万円。
三井松島産業グループは、大正2年の創業以来、長年培ってきた炭鉱経営の知識と経験並びに高度な採掘技術を活かし、石炭生産分野を中心とした事業を展開し、日本におけるエネルギーの安定供給に取組んできた。
一方で石炭生産分野の業績は、石炭価格や外国為替等の外部要因の変動に大きく左右され、また昨今は、CO2排出規制強化による先進国での石炭消費縮小が想定されるとともに、再生可能エネルギーやシェールガスの台頭等によりエネルギー資源を取り巻く構造変化も進んできている。
三井松島産業グループは、こうした将来のエネルギー資源ビジネスの変化に対応し、収益基盤の安定化・多様化を図るため、成長戦略として石炭生産分野への継続的な取り組みと併せ、石炭生産分野以外での新規事業の育成・強化により、安定的な事業ポートフォリオの構築を喫緊の課題と考え、近年では施設運営受託分野や再生可能エネルギー分野、飲食用資材分野、衣料品分野等の新規事業への参入を着実に進めてきた。
今回子会社となるCST は、昭和52年に国内初のマスクブランクス専業メーカーとして創業以来、液晶パネル(LCD)や半導体に用いられるフォトマスクの原材料であるマスクブランクスの成膜加工を手掛け、国内外の有力フォトマスクメーカーに販売している。同社は機械装置を内製化しながら長年に亘り事業展開してきたことで、世界トップレベルの技術を獲得しており、特に超大型液晶用・有機ELディ スプレイ(OLED)用マスクブランクスについては独占的な地位を確保している。今後もマスクブランクス市場は、液晶用・半導体用共に着実な成長が見込まれることに加え、超大型液晶用・有機ELディスプレイ(OLED)用マスクブランクス領域における新たな市場の成長も期待される。
このように、同社は当業界においてトップ・プレーヤーとしての地位を確立し、安定した業績をあげており、三井松島産業グループは、石炭生産分野以外での新たな事業の柱の一つとして、積極的に本事業の育成・強化を進めていく考え。