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オンコリスバイオファーマ、米バイオベンチャーのアンリーシュ社と資本提携

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腫瘍殺傷ウイルスの研究・開発等を行っているオンコリスバイオファーマ(4588)は、新規腫瘍溶解アデノウイルス開発に特化した、Unleash Immuno Oncolytics, Inc.(以下「アンリーシュ社」)と資本提携及び株式譲受契約をすると発表した。
取引価額はアンリーシュ社が新たに発行する転換社債300万米ドル(1ドル=112円換算で3億3600万円)と、アンリーシュ社が保有するプレシジョン社普通株式33万米ドル(3,696万円)。

アンリーシュ社は、アメリカのバイオベンチャーで、2015 年にアデノウイルス研究の専門家であるワシントン大学医学部のデイビット・キュリエル教授が設立した会社である。アンリーシュ社が保有する腫瘍溶解ウイルスUIO-512は、遺伝子改変アデノウイルスであり、悪性細胞と(malignant cells)と癌関連間質細胞(Tumorassociatedstroma cells)の両方を標的とする特性を生かし、難治性固形がんを対象として研究開発が進められている。更に、アンリーシュ社が保有する腫瘍溶解ウイルスUIO-702は、ウイルスファイバーにラクダの抗体を付加することにより、ヒト免疫を回避できるように改変されたウイルスで、これまで実現できなかった全身投与による転移性腫瘍への適応の可能性を探索している。
また、キュリエル教授は、過去に感染症ワクチンのVaxin社(現Altimmune Inc.)や腫瘍溶解ウイルス開発に特化したVectorLogics社(2012年にDNATrix社と合併)を創業するなど、研究成果を実際のビジネスへ活用させた実績がある。
オンコリスバイオファーマは、キュリエル教授が2016年に設立したワシントン大学発のバイオベンチャーPrecisionVirologics Inc.(以下「プレシジョン社」)と、2017年3月に資本提携契約をしている。
アンリーシュ社はプレシジョン社普通株式 8.4%を保有しており、オンコリスバイオファーマは今回、同時にこれを譲り受ける。
オンコリスバイオファーマは、遺伝子改変アデノウイルスのパイプラインを持ち、技術を有するアンリーシュ社、プレシジョン社との関係をより強固なものとし、当社が国内外で研究開発を推進しているテロメライシン®(OBP-301)をはじめとする「遺伝子改変アデノウイルスを用いたがんのウイルス療法」のプラットフォームを拡大、「がんと重症感染症」パイプラインを推進し、将来的なビジネスチャンス拡大につながると考え、今回の買収に至った。

資本提携契約及び株式譲渡契約の相手先の概要
(アンリーシュ社)
(1) 名称 Unleash Immuno Oncolytics, Inc.
(2) 所在地 4320 Forest Park Avenue,, Saint Louis, MO 63110 USA
(3) 代表者の役職・氏名 Daniel Katzman, CEO
(4) 事業内容 遺伝子改変アデノウイルスを基としたがん免疫療法の研究開発
(5) 設立年月日 平成27年8月26日
(プレシジョン社)
(1) 名称 Precision Virologics Inc.
(2) 所在地 4320 Forest Park Ave. Saint Louis, Missouri 63108 USA
(3) 代表者の役職・氏名 Daniel Katzman, CEO
(4) 事業内容 遺伝子改変アデノウイルスを基とする新興感染症ワクチンの研究開発
(5) 設立年月日 平成24年2月1日にPrecision Virologics, LLCとして設立、平成28年8月2日にPrecision Virologics, Inc.に改組