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JVCケンウッド、業務用無線事業拡大のため伊Radio Activity社を買収

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日本ビクターとケンウッドが経営統合したJVCケンウッド【6632】は、デジタル無線の国際規格である「DMR(Digital Mobile Radio)」に対応した業務用無線事業の拡大をはかるため、「DMR」に対応した中継器などの開発・販売を手がけるイタリアのRadio Activity S.r.l.(以下、Radio Activity社)が発行する全株式を取得し、同社を完全子会社化すると発表した。

JVCケンウッドの主力事業の一つとなる無線システム事業は、世界各国の警察・消防・救急などのパブリックセーフティ市場や、電気・水道・ガスなどのパブリックサービス市場、およびホテル・小売業などの民間市場に信頼性の高い業務用無線システムを供給している。

このような中でJVCケンウッドは、今後の市場規模の継続拡大が見込まれる北米のパブリックセーフティ市場を中心に、米国無線システム子会社との連携を強化し、北米向けデジタル無線規格「P25」に対応した業務用無線トータルソリューション事業を推進している。また、デジタル無線規格「NXDN™」に対応した業務用デジタル無線システム「NEXEDGE®」を世界各国に展開し、パブリックサービス市場を始めとする幅広いユーザーの課題を解決するデジタル無線ソリューションを提供している。

一方で、アナログ方式からデジタル方式への切り替えが最も遅れていた民間市場においても、デジタル化が急速に進展しており、特に低コストで小規模なシステム構築が可能なデジタル無線の国際規格である「DMR」に対応した業務用デジタル無線システムへの需要が高まっている。このような環境の下、JVCケンウッドとしても「DMR」に対応した無線システムソリューションのラインアップ強化が急務となっている。

今回JVCケンウッドは、今後の「DMR」対応無線システムソリューションの拡大に向けて、「DMR」システムに対応した中継器などの開発・販売を手がけるイタリアのRadio Activity社が発行する全株式を取得し、同社を完全子会社とすることを決定した。

Radio Activity社は、特にサイマルキャスト※対応についてはアナログ規格の時代から培った技術力とノウハウを有しており、同社の子会社化によって、高機能と信頼性を兼ね備えた「DMR」対応無線システムソリューションの提供が可能となる。

今後は、パブリックセーフティ市場やパブリックサービス市場、民間市場など市場ごとのニーズに最適なデジタル無線ソリューションを提供することで、今後も世界規模で拡大が見込まれるデジタル無線事業の推進をはかっていく。

※同じ電波を複数の通信エリアで同時配信すること。 送信時には同一周波数を使い、各通信エリアで同時送信するため、1波の免許で広範囲のエリアをカバーする無線システムが構築できる。

◆Radio Activity社の概要
社名:Radio Activity S.r.l.
所在地:イタリア ミラノ
代表者:CEO Roberto Marengon
設立:2003 年12月
事業内容:業務用無線機器の開発、販売