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大豆加工食品製造の相模屋食料、日本ビーンズより豆腐製造事業を譲り受け

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大豆加工食品(豆腐・油あげ・厚揚げ等)製造および販売の相模屋食料(以下、相模屋)は、新たに100%出資による子会社を設立し、当該子会社において、日本ビーンズより、同社の豆腐製造事業を譲り受けると発表した。

日本の伝統食品である豆腐の市場は成熟市場として長く停滞状況にあり、豆腐業界は厳しい事業環境の下、縮小傾向にある。日本の伝統的な食文化を守っていくため、業界の縮小傾向に歯止めをかけ、再活性化することが業界にとっての喫緊の課題となっている。

相模屋はこれまで事業継続支援を中心とした業界再編に積極的に取り組んでおり、エリアを問わず、豆腐・大豆加工品食品事業継続への支援を展開してきた。相模屋の生産管理や製造技術等のノウハウを活用した事業基盤強化と新規ラインの導入などの設備投資により、早期での事業収益改善を実現し、業界の活性化に努めている。

日本ビーンズは1971年に設立された豆腐や油揚げ等大豆加工食品製造の専業メーカー。設立当初から、いち早く豆腐製造の自動化に取り組み、安定的な商品の供給を実現するとともに、豆腐専業メーカーならではのこだわりの製法でおいしく安心安全な商品を生み出してきた。一時は豆腐業界の上位企業として業界をけん引する存在とされてきたが、原材料の高騰や豆腐消費量の減少を背景に厳しい状況が続いていた。

今回、日本ビーンズの再建のため、同社から相模屋へ豆腐・大豆加工食品製造に係る事業譲渡の申し入れがあり、関係者間で協議を行い、その結果、相模屋の豆腐業界再編に向けた取り組みと目的を同じくするものとして、日本ビーンズの豆腐・大豆加工食品製造事業を譲り受けることになった。相模屋の支援ノウハウとしてビジネスモデルの転換を図り、日本ビーンズの豆腐・大豆加工食品製造事業の収益性改善を進めていく。

相模屋は100%出資の子会社を新規に設立し、日本ビーンズの豆腐製造事業を譲り受け、日本ビーンズの豆腐製造業務を引き継ぐ。

◆事業譲渡会社の概要
社名 :NHビーンズ株式会社(譲渡日付で日本ビーンズ株式会社より商号変更)
所在地 :東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号
代表者の役職・氏名 :代表取締役社長 三原 光一
設立年月日 :1971年10月
事業内容 :大豆を原料とする油揚げおよび豆腐加工食品の製造
株主及び持株比率 :ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社51%、協同乳業株式会社49%

◆新会社(譲受会社)の概要
社名 :日本ビーンズ株式会社
所在地 :東京都中央区日本橋小網町17番2号
代表者の役職・氏名 :代表取締役社長 鳥越 淳司
設立年月日 :2017年10月
資本金 :1,000万円
事業内容 :大豆加工食品(豆腐・油揚げ・厚揚げ等)製造および販売
株主 :相模屋食料株式会社100%

◆相模屋の業界再編の取り組みと今後の展開
相模屋食料は、2012年5月にデイリートップ東日本を株式取得により子会社化して以降、豆腐業界の再編に向けた取り組みを進めている。減少傾向が著しい豆腐業界において減少に歯止めをかけ、地域における豆腐製造と雇用を維持するため、事業継続の支援要請に応える形で取り組んできた。規模やエリアにこだわらず支援を行い、2014年1月には秀水、2017年10月には石川サニーフーズが相模屋グループとなり(注1)、事業を継続している。

日本ビーンズは、豆腐製造の自動化による安定供給をいち早く実現する一方、豆腐製造の専業メーカーならではのこだわりの製法で、おいしく安心安全な豆腐を半世紀近くに渡ってつくり続けてきた。このたびの支援では、長年受け継がれてきたこだわりの製法を次世代につなげて、豆腐文化の伝承を推し進めることを目的としている。また、歴史と実績のある企業の健全な事業継続は、業界全体の基盤強化にもつながり、相模屋の目指す健全で活気ある業界へと再編を推し進めるものと考えている。
(注1)その他、2014年2月に群糧(大豆・副原料卸売業)を経営者の高齢化に伴う事業承継により子会社化している。