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RS Technologies、合弁会社設立し中国のプライムウェーハ製造企業を買収

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半導体製造装置の調整に用いるテスト用ウエハの再生加工受託のRS Technologies【3445】は、北京有色金属研究総院(以下、GRINM)及び福建倉元投資有限公司(以下、福建倉元)と三社間で合弁契約を締結し、北京有研RS半導体材料有限公司(以下、BGRS)を設立すると共に、GRINMの100%子会社である有研半導体材料有限公司(以下、GRITEK)を連結子会社化すると発表した。

RS Technologiesは、東証一部上場企業であるラサ工業が、1984年1月より約25年間、世界の半導体デバイスメーカーにサービスを提供してきたシリコンウェーハ再生事業を承継して、2010年12月に発足。その後、半導体生産設備の買取・販売事業やソーラー事業への参入等、事業の多角化を推進する一方、台湾工場新設・三本木工場増設により、主要事業であるシリコンウェーハ再生事業の拡大にも努めてきている。

2015年3月東京証券取引所に上場以来、決算説明資料等で開示のとおり、RS Technologiesは、中・長期的な経営方針の1つとして「中国半導体マーケットへの参入」を掲げている。中国は、半導体製品の内製化を目標として、国内半導体関連企業の育成の為に、2020年までに国家主導で半導体産業に5兆円の投資(海外半導体関連メーカーへのM&A投資を含む。)を計画しており、RS Technologiesは、中国で期待される巨大マーケットに参入すべく、設立以来、中国半導体関連企業との関係を構築・強化してきた。
関係構築・強化の一環で2015年10月19日付で発表しているとおり、RS Technologiesは中国の半導体関連企業が加盟している「集成回路材料産業革新戦略連盟」に中国資本企業以外で初めて加盟企業となり、中国国有企業等と関係を密にしながら取引拡大を図っている。

この度、2012年から技術支援や連盟活動での交流等を通じて良好な関係を構築していたGRITEKに対する資本参加について、GRITEKの親会社であるGRINMと本件契約締結に至った。

本件契約を締結することになった当事会社の1社であるGRINM は、1952年に創立された、中国の非鉄金属産業の分野で最も大きな研究開発機関(2000 年に国有企業化)。傘下に非鉄金属分野に関連する多数の企業を抱える中国有数の企業集団であり、その100%子会社であるGRITEKは、GRINMの第1号事業会社であり、シリコンインゴットやプライムウェーハの製造販売を主な事業としている。RS TechnologiesがGRINM等と合弁で設立するBGRSを通じてGRITEKを子会社化することで、以下のメリットを得ることができると考えている。

① 中国市場におけるプライムウェーハ製造等、非鉄金属分野で有数の企業集団であるGRINMが有する信用力・知名度を生かし、プライムウェーハ製造販売事業への参入と中国再生市場におけるシェア拡大が可能になる。

② 中国国有企業であるGRINM(中央直属企業ii64番目)が筆頭株主となることでBGRSも中国が国家主導で実施していく半導体産業への積極投資の恩恵を受けることができる。

③ RS Technologies及びGRITEKが加盟している集成回路材料産業革新戦略連盟のネットワークを通じて、半導体生産設備・材料等の取引拡大が見込まれる。

④ RS Technologiesのグローバルネットワーク網を介し、世界の顧客へアプローチすることで、プライムウェーハ製造販売事業の拡大が期待できる。