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田辺三菱製薬、腸疾患関連事業のステリック社を買収

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総合化学首位の三菱ケミカルホールディングス【4188】傘下の田辺三菱製薬【4508】は、医薬品の研究・開発を行っているステリック再生医科学研究所(以下、ステリック社)を買収すると発表した。

なお、田辺三菱製薬による買収に先立って、ステリック社は、「腸疾患関連事業」と「その他事業」の分割を予定しており、本件買収は、当該分割後の腸疾患関連事業会社としてのステリック社を対象としている。

ステリック社は腸疾患関連の開発パイプラインとして、STNM01(糖硫酸転移酵素15(CHST15)阻害siRNA、二本鎖RNA製剤)を有している。STNM01は内視鏡下で粘膜下注射により投与される核酸医薬品で、既存治療で効果不十分な患者さんを対象に想定。潰瘍性大腸炎およびクローン病を適応症とした開発をドイツ(適応症:潰瘍性大腸炎、開発ステージ:前期第2相臨床試験 終了)および日本(適応症:クローン病、開発ステージ:第1相臨床試験 終了)で進めている。

田辺三菱製薬は、持続的成長基盤の構築をめざして米国事業展開を進めており、中枢神経系疾患領域と自己免疫疾患領域を戦略領域として、米国における製品ラインアップを構築することを最重要経営課題のひとつとして取り組んでいる。その成果として、中枢神経系疾患領域では、2017年8月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症として「ラジカヴァ」(RADICAVA®、日本製品名:ラジカット®)を発売し、2017年10月にニューロダーム社買収により、パーキンソン病治療薬ND0612を初めとするパイプラインを獲得。本買収により、自己免疫疾患領域にSTNM01が、将来の米国展開製品として、パイプラインの一つに加わることになる。

本買収は必要な諸手続きを経た後、2017年度中に完了する予定。田辺三菱製薬は、株式譲渡契約に基づき、買収完了時に契約一時金35億円をステリック社の株主に支払い、さらに、米国での開発の進捗に応じて、最大で84億円を追加で支払う可能性がある。

◆ステリック社の概要
(1)名称  株式会社ステリック再生医科学研究所
(2)所在地 東京都港区
(3)代表者の役職・氏名  代表取締役社長 米山 博之
(4)事業内容  医薬品の研究・開発
(5)資本金   948,475,000円
(6)設立年月日  2004年11月

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