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日本みらいキャピタル、日立パワーの鍛造ロール事業承継会社を買収

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電気機械器具等の設計・製造・販売を行っている日立パワーソリューションズ(以下、日立パワー)は、鍛造ロール事業について、新たに設立する会社(以下、新会社)に対し、会社分割により承継させるとともに、新会社の株式を投資ファンド運営の日本みらいキャピタルが助言する投資ファンド傘下の特別目的会社であるウィンホールディングスに譲渡すると発表した。

近年、自動車の燃費向上によるCO2削減の観点から、車体の軽量化ニーズが高まっており、薄くても普通鋼板と同じ強度を得ることができる高張力鋼板(ハイテン)の需要が増加している。また、ハイブリッド電気自動車の普及や電気自動車の販売台数の増加から、駆動用モータに使用される高性能電磁鋼板の需要が高まっている。こうしたことから、従来の材質に比べより高い耐磨耗性や高温強度をもつ冷間圧延用鍛造ロールのニーズが増大している。

日立パワーでは、1950年代から60年以上にわたり、鉄鋼および非鉄金属の圧延に使用される鍛造ロールの開発、製造、販売ならびに保守・サービス事業を展開してきた。特に冷間圧延用ハイスロールは、独自開発の回転付与ESR外層肉盛法を用いることで、一体構造では製造困難な冷間圧延用ハイスロールの複合化を実現し、累計1000本以上の販売実績を有するなど、卓越した製造ノウハウと高いシェアを有している。

日立パワーは、日立グループの電力・エネルギー分野におけるサービス事業を担当する中核企業として、設備のIoT化や24時間遠隔監視・支援・予兆診断サービスをはじめ、OTとITを融合させた高付加価値サービス事業に経営資源の集中を進め、着実な成長を果たすべく、各種の事業構造改革に取り組んでいる。

こうした中、本事業が今後も中長期的に発展、成長し、顧客の期待に応えていくための施策について検討してきた結果、本事業については、日本の文化、風土を理解し、中堅企業の成長戦略の策定・実行支援、事業部門の独立に伴う体制構築支援等において豊富な実績を有する国内系、独立系の投資ファンド運営会社である日本みらいの参画を得て、そのノウハウを活用しつつ、専業メーカーとして新たな成長をめざすことが望ましいという結論に達した。

新会社では、鍛造ロール分野の専門メーカーとして、高い技術力と信頼性により積み上げられたグローバルな顧客基盤を生かし、経営資源の投入と技術革新の更なる継続による優位性の維持、強化を図り、事業拡大をめざす。