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味の素、フランスの冷凍食品会社ラベリ・テレトル・スージェレ社を買収 企業価値約27億円
調味料国内最大手の味の素【2802】は、連結子会社である欧州味の素食品社を通じて、フランスのラベリ・テレトル・スージェレ社(以下、LTS社)を買収することを決定し、欧州味の素食品社とLTS社の親会社であるラベリ・ファイン・ フーズ社(以下、LFF社)が株式売買契約を締結したと発表した。
本買収により、味の素は、LTS社の生産基盤および家庭用販売チャネルでの市場到達力と、味の素グループのスペシャリティ(製品開発・生産技術力)を統合し、フランスにおける冷凍食品事業基盤を拡充する。今後、欧州におけるコンシューマー食品事業を一層強化し、同事業の成長を加速する。
欧州の冷凍食品市場は2015年で約410億ユーロ(約5.2兆円※)と巨大であり、安定的に成長している。中でもアジアン市場は近年2桁成長を続けており、約5億ユーロ (約640億円;2016年当社推定)に達している。欧州味の素食品社のコンシューマー食品事業の2016年度売上高は約45百万ユーロ(約58億円)で、主に冷凍食品を外食用を中心に販売している。
LTS社は主にフォアグラ、スモークサーモン等のチルド食品を製造・販売するLFF社の冷凍食品事業子会社で、2016年度の売上高は約50百万ユーロ(約64億円)に達する。LTS社は現在フランスを中心に事業展開し、高品質なデザートやアペリティフ(パイ生地のおつまみ)でフランスno.1ブランドの 「LABEYRIE」製品や「Blini」ブランド製品、パイやリゾット等を大手流通に販売している。味の素は、今回の買収により、餃子を強みとする味の素グループ製品をLTS社の家庭用販売チャネルで拡売し、加えてLTS社製品を味の素の既存外食用販売チャネルで販売することで、フランスにおける冷凍食品事業基盤の拡充を図る。更に、高品質なLTS社製品の他国への展開も進めていく。
買収金額は、LTS社の企業価値を21百万ユーロ(約27億円)とし、LTS社の全株式対価およびLFF社がLTS社に対して有する債権を合わせたものになる予定で、本年11月(予定)に欧州味の素食品社がLTS社の全株式を取得した後に確定する。
※ 1ユーロ=127.97円(2017年6月末レート)
■ラベリ・テレトル・スージェレ社の概要
(1)会社名:LABEYRIE TRAITEUR SURGELÉS S.A.S.
(2)所在地:フランス共和国 ル ヌブール市
(3)設立時期:2010年(LFF社がBrossard Frozen Foodを買収した年を記載) (4)代表者:Lilas France S.A.S.(LABEYRIE グループのホールディングカンパニー)
(5)売上高:約50百万ユーロ(約64億円)
(6)従業員数:316名(2017年4月時点)
(7)事業内容:冷凍食品の製造・販売
(8)資本金:6百万ユーロ(約8億円)
(9)株主構成:ラベリ・ファイン・フーズ社 100%