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積水化学工業、ベトナムのプラスチックパイプメーカーに資本参加 ASEAN進出視野に

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住宅、環境・ライフライン、高機能樹脂の3カンパニー制で事業展開を図っている積水化学工業【4204】は、ベトナム社会主義共和国の南部ビンズオン省に本社を置くプラスチックパイプメーカーTIEN PHONG PLASTIC SOUTH JOINT STOCK COMPANY(以下、TPS社)に資本参加すると発表した。

積水化学工業は2013年、TPS社の主要株主であり、ベトナム最大手のプラスチックパイプメーカーであるTIEN PHONG PLASTIC JOINT STOCK COMPANY(以下、TP社)と業務提携契約を締結し、ベトナムでの配管・インフラ分野の事業拡大を図ってきた。

今回、ベトナム北部を中心に活動するTP社との業務提携に加え、TP社が出資し南部で事業を展開するTPS社に資本参加を行うことで、積水化学工業のベトナム事業のさらなる拡大を図るとともに、将来の他のASEAN地域進出の橋頭堡とする。

積水化学工業グループの2017~2019年度の中期経営計画「SHIFT 2019-Fusion-」において、環境・ライフラインカンパニーは、ASEAN地域を中心とするアジア地域での事業拡大を成長戦略の一つに位置付け、配管・インフラ分野における上下水道やプラント向け製品の拡販に取り組んでいる。
特にベトナムは安定した経済成長を続け、日系企業などによる対内投資も旺盛で、今後も官民のインフラ整備需要が期待できる。またベトナム南部は、地理的にASEAN地域の中心に位置しており、海運に適し、カンボジアを経由してタイに至る幹線道路が開通しているなど、他のASEAN地域への事業展開上、好条件を有している。

積水化学工業は、2015年1月にSEKISUI VIETNAM PIPE SOLUTIONS COMPANY(現SEKISUI VIETNAM COMPANY)をベトナム北部のハノイ市に設立し、TP社とともに積水化学工業品のOEM供給体制を構築してきたほか、販売面では共同でのマーケティングを実施してきた。

ベトナム北部を中心に活動するTP社との業務提携に加え、ベトナム南部に拠点を有するTPS社への資本参加により、水インフラ整備需要の大きいベトナム南部市場を獲得し、ベトナム事業のさらなる拡大を図るとともに、将来のASEAN地域進出の橋頭堡とする。資本参加後は、次の①~③の施策に取り組む。

①ベトナム南部市場における需要獲得に向け、TPS社への積水化学工業が有する特許ならびに生産ノウハウの使用を許諾し、TPS社の製品ラインナップ強化を実施
②TP社、TPS社の販売網活用による、積水化学工業の上下水道およびプラント向けパイプ関連製品などの拡販
③TP社、TPS社の生産拠点活用による他のASEAN地域および日本向け製品の製造委託

これらの取り組みも含め、環境・ライフラインカンパニーのアジア(日本除く)における売上高を2019年度に33億円増加(2016年度比、75%増加)させることを目指す。
なお、今回の契約に基づき、2017年8月を目途にTPS社の新規発行株式を取得する予定。これにより、TPS社の発行済み株式の25.3%を保有する。
また、積水化学工業からTPS社の取締役として1名を派遣し、両社の成長・発展のために協力していく。