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ミドリムシのユーグレナ、OEM供給先を株式交換で買収

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東証1部上場で微細藻ミドリムシを活用した機能性食品、化粧品販売のユーグレナ【2931】は、ユーグレナを株式交換完全親会社とし、イースターを株式交換完全子会社とする株式交換を実施すると発表した。

ユーグレナグループは、の食品用途屋外大量培養技術をコア技術とし、ユーグレナに関する多様な研究開発活動を行うとともに、ユーグレナを活用した機能性食品・化粧品等の製造販売を行うヘルスケア事業、及びユーグレナを活用したバイオ燃料開発等を行うエネルギー・環境事業を展開している。

ユーグレナグループは、ヘルスケア事業が着実な成長を遂げており、2016年年9月期の連結売上高は前期比87%増となる111億円を達成。特に、ユーグレナ商品の直販拡大と昨今のM&Aがグループ売上の成長を牽引している。ヘルスケア事業においては、「自社ブランド商品の直販及び卸売」「OEM供給(取引先と共同で製品仕様を決定し、取引先からの注文に基づき当社にて製品製造を行い、取引先が取引先のブランドで販売する形態)」、及び「原料供給」の3つの形態で、ユーグレナ商品を販売している。また、ユーグレナは2016年に中国上海市に合弁会社を設立し、中国におけるユーグレナ市場の創出に向けて、ユーグレナ商品のOEM供給や自社ブランド商品の販売を開始している。

イースターおよびヘルスンはユーグレナ社のユーグレナ商品のOEM供給先であり、イースターは、ユーグレナ社から直接あるいはヘルスンを経由して仕入れた「ミドリムシGOLD」などのユーグレナ商品およびその他の健康食品を、オンライン販売により全国の消費者に販売している。ヘルスンはイースターの代表取締役である藤原一樹氏が100%保有する会社であり、ヘルスンの商品は全てイースターに販売されるなど両社は実質的に一体運営されていることから、イースターを吸収合併存続会社、ヘルスンを吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施した上で、本株式交換を実施することとした。なお、イースターは、ユーグレナ社による完全子会社化が完了する2017年6月1日付で、商号を「ヘルスン株式会社」に変更する予定。

ユーグレナ社は、OEM取引先をグループ内に取り込んで垂直統合するM&A戦略を推進しており、2015年5月にユーグレナ・アートが、2015年9月にエポラがユーグレナグループへの参画を果たしている。今回のイースターの完全子会社化も同M&A戦略の一環であり、イースターがユーグレナグループ入りする事で、グループ商品の売上規模が拡大し、両社間での広告宣伝・商品開発戦略の連携およびブランド価値の向上に向けた取組みの強化が可能になるとの判断から、実施を決定した。

また、イースターの経営は代表取締役である藤原一樹氏が引き続き担っていく方針であることから、ユーグレナグループの事業成長に向けた藤原一樹氏のコミットメントを高めるために、現金ではなく当社株式を対価として交付する株式交換方式を完全子会社化の手法として採用。一方、イースターとしても、ユーグレナグループの一員となることで、ユーグレナのバイオテクノロジー分野における素材開発力やブランド力を活用し、販売力の更なる強化を図ることが可能と判断し、本株式交換の実施に合意した。 なお、イースターおよびヘルスンは中国での通販事業参入に向けた準備を進めており、中国現地法人として杭州緑目虫水生物科技有限公司が2016年7月に設立されている(払込資本金5万元)。ユーグレナとしても、中国市場での将来的な通販事業展開を視野に入れてり、事業上の親和性があることから、緑目虫水生物科技の100%持分の譲受に関しても合意している。