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鹿島、オーストラリアの建設会社を新たに買収 非住宅分野拡充

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建設業界最大手鹿島【1812】は、豪州現地法人であるカジマ・オーストラリア社(以下KA)が、オーストラリアの準大手建設会社Cockram(コクラム)社の過半の持分を取得すると発表した。なお、株式取得価額は非公表。

鹿島のオーストラリア国内における現地企業の買収は、2015年4月のIcon(アイコン)社に続き、今回が2例目。

Cockram社は1861年創業、ビクトリア州メルボルン近郊のアボッツフォードに本社を置き、オーストラリアの主要都市(メルボルン、シドニー、ブリスベン、キャンベラ、パース)の他、中国、アメリカ、ニュージーランドでも事業展開しており、特にオーストラリア国内においては、医療・福祉施設、教育・研究・文化施設、生産施設など、非住宅分野の建設事業に強みがある。

KAでは、既に傘下にあるIcon社がオーストラリア国内において住宅分野の建設・開発事業を得意とし、この分野の業績が堅調に推移する一方で、今回の買収を通じ、経営課題のひとつであった非住宅分野での競争力を獲得することにより、市場環境の変化にも対応できる、バランスのとれた経営基盤の構築を図るとしている。

また将来的には、Cockram社とIcon社の合併も見据えており、得意分野が異なる両社が合併することで、オーストラリア建設市場におけるプレゼンスと営業力の向上、生産計画から施工までの各場面における相乗効果の発揮、管理部門の統合による経営効率の向上など、様々なメリットが期待できるとしている。

さらにCockram社は中国において、欧米および日系資本による大型医薬品工場・研究所のEPCM※の実績も豊富であり、鹿島グループとして中国の医薬系EPCM事業に進出するとともに、既存の建設事業との連携を深めつつ、さらに広い事業領域で高品質のサービス提供を目指していく。

※EPCM=Engineering(エンジニアリング)、Procurement(調達)、Construction Management(コンストラクションマネジメント)を一貫して行う契約