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「さくら野百貨店仙台店」経営のエマルシェ、破産開始決定

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エマルシェは、2月27日に仙台地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人には、斉藤睦男弁護士(ひろむ法律事務所)ほか1名が選任された。

エマルシェは、1978年3月に仙台市や青森県など地元百貨店5社が大手スーパーマイカルの傘下に入り、経営統合して設立された。商号変更を経て、東北一円で6店舗を経営していた。その後、経営の悪化から2001年9月に親会社のマイカルとともに東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、翌2002年5月に再生計画の認可決定を受け、同年9月にさくら野百貨店へ商号変更、新たなスタートを切った。2005年4月には5店舗(青森店、弘前店、八戸店、北上店、石巻店)の経営を、新設分割した別会社へ譲渡。エマルシェはJR仙台駅前にある「さくら野百貨店 仙台店」のみを経営し、2006年2月期の売上高は約193億円を計上していた。

しかし、近年はアウトレットモールなど郊外型ショッピング施設などとの競争が激化、売り上げは減少傾向を辿り、業績悪化を余儀なくされていた。さらに、2011年3月に発生した東日本大震災の被災により資金繰りが急激に悪化したうえ、仙台駅周辺の再開発やそれに伴う大型商業施設の新規開業による有力テナントの撤退が減収推移に拍車をかけた。
2012年11月には海外の人気ファストファッション店がテナントとしてオープンするなど、有名店舗の誘致に力を入れ再建を図ったが、2016年2月期は売上高約79億3900万円、赤字約5億3800万円となったほか、それ以前より賃料未払いが表面化して地権者から建物明け渡しの訴訟を起こされる事態となっていた。2016年3月にはテナントが撤退し資金繰りが逼迫、業績悪化に歯止めがかからず2017年2月26日付で営業を停止し、今回の事態となった。

帝国データバンク及び東京商工リサーチによると、負債総額は約31億円。