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日本冶金工業、中国大手鉄鋼メーカーと合弁会社設立に向け基本合意

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ステンレス素材メーカーの日本冶金工業【5480】は、中国での高機能材事業の更なる強化に向けた生産販売体制確立を企図し、中国大手鉄鋼メーカーである南京鋼鉄股份有限公司(以下「南京鋼鉄」)との合弁会社の設立に向けた協議書を締結すると発表した。

日本冶金工業の高機能材の主要マーケットである中国において、高機能材の大口ユーザーであるプラン ト・設備機器業界は、同国の環境・エネルギー政策や産業振興政策を背景に今後とも高い成長を遂げるものと予想されるが、近年、国際競争力の強化の観点から機器の大型化や生産の効率化が求められている。

日本冶金工業が供給する高機能材に関しても、短納期化、大単重化、超広幅化等のニーズが高まっており、競合する欧米メーカーとの競争においてもその実現が喫緊の課題となっている。特に超広幅材については、日本国内の輸送面での制約もあり、中国国内での生産が有効と考えられる。日本冶金工業は、中国ユーザーのそうしたニーズに応えるため、現地大手鉄鋼メーカーである南京鋼鉄に厚板製造工程を委託することを検討を開始。

南京鋼鉄は、江蘇省南京市に本拠を置く普通鋼高炉メーカーで、国際的にも最新鋭・高性能の厚板設備を保有しており、日本冶金工業からの素材供給を前提に上述の市場ニー ズに即した生産ができるとしている。また、南京鋼鉄は、大手国営石油会社をはじめ中国に多くの顧客を有しており、従来の日本冶金工業の中国現地法人である日邦冶金商貿(上海)有限公司を通じた販売ルートに、当該合弁会社を通じた南京鋼鉄の販売ルートを加えることで、中国市場におけるこれまで以上の需要捕捉が期待される。

日本冶金工業としては、本施策によって、生産・販売の両面から中国市場における高機能材事業の一層の強化を図ることができるとしている。