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ミマキエンジニアリング、リトアニアVEIKA社からデジタルインク事業譲受け
コンピュータ周辺機器の製造販売を手掛けるミマキエンジニアリング【6638】は、連結子会社であるMIMAKI EUROPE B.V.がリトアニアに子会社を設立し、同国所在のUAB VEIKA(以下「VEIKA社」)から、エコソルベントデジタルインクの製造販売及びPVC(塩ビ)デジタル壁紙用メディアの販売に関する事業を譲受けることについて合意し、事業譲受契約を締結したと発表した。
ミマキエンジニアリンググループは、独自の技術で革新的な自社ブランド製品を世界中に供給することで、業務用インクジェットプリンタ事業の先駆者としてこれまで成長を続けてきた。今年度より、新たな成長ステージに向けた経営スローガン「M1000 真のグローバル企業を目指す」を掲げ、オープンイノベーションやグローバル生産等に取り組んでいる。本件は、その一環としてデジタルインクの製造販売拠点をVEIKA社から取得すると共に、今後の成長が見込まれるデジタル壁紙用メディアの販売事業を譲受けるもの。
欧州にインク製造拠点を確保することは、ミマキエンジニアリングループにとって為替対策とリードタイム短縮による利益率改善に資するものであり、特に、ミマキエンジニアリンググループで最大の売上金額を占めるユーロの為替変動が収益に与える影響を緩和することは、今後の成長戦略において大きなメリットとなる。また、消費地の近くで生産することで、欧州・中東・アフリカへのインク供給のリードタイムが短縮され、物流コストや廃棄ロスが削減でき、利益率の改善につながることが期待できる。
さらに、デジタルインクの価格が下がる中でPVCデジタルメディアの販売を併せて行うことは、デジタル壁紙市場の需要を戦略的に喚起することになり、収益機会の拡大につながるとしている。なお、リトアニアは2004年よりEUに加盟し、周辺各国との活発な取引により急速に発展している。1991年以来リトアニアに拠点を置くVEIKA社は、従来のアナログ壁紙事業を主力として革新的な壁紙材やインクを開発製造してきた。VEIKA社が本件事業譲受けに応じる主な理由は、DimenseTM、EcodecoTMと呼ばれる同社にとってのデジタル技術の戦略的分野と従来からのアナログ壁紙事業に集中投資するためとしている。