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キヤノン、東芝メディカルシステムズを子会社化 ヘルスケア事業の基盤強化へ
電気機器大手のキヤノン【7751】は、東芝メディカルシステムズ(以下「TMSC」)の株式取得について、東芝との2016年3月17日付株式等譲渡契約書に基づき取得した新株予約権を行使してTMSCの株式を取得し、TMSCを子会社化すると発表した。なお、取得価額は約6655億円。
キヤノンは2016年より推進する新5カ年計画において、「戦略的大転換を果たし、新たなる成長に挑戦する」ことを基本方針としている。特に重要な戦略と定めている「新規事業の強化拡大と将来事業の創出」において、「安心・安全」領域におけるヘルスケア事業を次世代の柱の一つとして成長させたいとしている。
TMSCは、医療機器業界においてグローバル大手有力企業の一つであり、特にコンピューター断層撮影装置(CT)システムにおいては日本で圧倒的首位にあり、グローバルにもシェアを確実に高めている。加えて、X線診断システム、磁気共鳴画像装置(MRI)システム、超音波診断システム、核医学診断システムまでをカバーする業界随一の幅広い製品群を有している。また、最先端の医療画像ソリューションや個別化医療に向けた体外診断事業にも取り組んでいる。
今回、世界トップクラスの技術力及びグローバル・プラットフォームを有するTMSCをキヤノングループへ迎え入れることとなり、双方の経営リソースを最大限組み合わせることで、世界に貢献できるヘルスケア事業基盤を強固なものにしていく考え。