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不動産デベロッパーのアイエス、破産開始決定

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アイエスは、12月7日広島地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には、今田健太郎弁護士(弁護士法人あすか)が選任された。

アイエスは、昭和50年設立の不動産デベロッパーで、大型の宅地開発を主体に、マンション建設や流通工業団地の開発、戸建販売を行っていた。安佐ニュータウン星が丘団地、高陽台団地などの開発を手掛け、平成8年3月期には売上高約20億9500万円を計上していた。物件販売がまとまった際には、年間売上高が100億円を突破することもあったが、業績変動が大きく、散発的に億単位の赤字を計上するなど、経営状況は不安定であった。

こうした中、平成8年より広島市北西部で開発されている「西風新都」の一部「善當寺工業地区(ヒューマンライフパーク)」の開発に着手、開発規模127ヘクタールの超大型物件で、用地購入に200億円、造成工事に300億円を要する大型案件であった。8年11月に開発許可を得て、11年度の完成予定となっていた。開発はゼネコン4社によるJVが行っていたが、思い通りに事業は進まず頓挫、多額の借入金を抱えることとなる。加えてJVの組織企業が相次いで破綻し、JVは事実上解体、開発再開の目処が立たない状態が続き、金融機関からの借入金は、債権回収会社へ債権譲渡されていた。

18年3月期以降は売り上げのない状態が続いており、28年6月に債権者から破産を申し立てられていた。

帝国データバンク及び東京商工リサーチによると、負債総額は約465億9200万円で、パナソニックプラズマディスプレイ(負債5000億円)に次ぎ今年2番目の規模。