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MBKP Resort、アコーディア・ゴルフに対するTOB開始 非上場化で機動的な経営へ

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東アジア地域に特化した独立系プライベート・エクイティ・ファームであるMBKパートナーズ傘下のMBKP Resort(以下「MBKPR」)は、ゴルフ場・ゴルフ練習場の運営・管理を行うアコーディアゴルフ(以下「アコーディア」)【2131】の普通株式及び新株予約権を、公開買付けにより取得すると発表した。なお、買付け代金は約853億円の予定。この公開買付けは、MBKPRがアコーディアを完全子会社化することを企図して行われ、アコーディア株式は上場廃止となる見込み。アコーディアは、この公開買付けに賛同の意を表明している。

MBKPRは、アコーディアの事業を支配及び管理することを主たる目的に、Midori Development Company Designated Activity Company(以下「Midori」)の完全子会社として設立。Midoriは、MBKパートナーズ及びその関係会社(以下「MBKパートナーズグループ」)がサービスを提供するファンドであり、最終的な支配当事者である MBK Partners Fund III, L.P.が間接的に保有する投資目的会社である。MBKパートナーズグループは、大企業から中堅企業までを対象として幅広く投資を行っており、日本においては弥生、TASAKI(旧田崎真珠)、ユー・エス・ジェイ、インボイス及びコメダの5件の投資実績を有する。

アコーディアは、業績の悪化したゴルフ場の再生に取り組み収益の改善を行うとともに、買収等により事業基盤となる運営ゴルフ場数を増加させてきた。バブル崩壊以降長期にわたり低迷していたゴルフ業界において、敷居の高さを感じさせないカジュアルで快適なサービスを顧客に提供し、ゴルフ場ビジネスの変革を行った結果、現在、アコーディアが運営するゴルフ場数は135コース、運営ゴルフ練習場数は27か所となり、日本国内で運営されているゴルフ場約2400コースのうち約5%(ゴルフ場運営業界トップの数字)を占めている。また、アコーディアの運営ゴルフ場における年間の合計来場者数は約837万人であり、日本における年間のゴルフ場延べ入場者数約8775万人の約10%を占めている。

しかし、ゴルフ場運営の事業環境は、ゴルフ人口の逓減、プレー単価の下落といった厳しい市場動向に直面。「運営コースの拡大に向けたゴルフ場・練習場の買収の加速」、「ゴルフ場運営のクオリティの更なる向上等によるブランド価値向上」、「海外ゴルフ場の買収・アライアンスの構築」、「今後拡大が見込まれるインバウンド(訪日外国人)需要の獲得」等に向けた対応が急務となっている。

今後、ゴルフ場買収等の意思決定スピードを迅速化することや、市場環境の変化に柔軟に対応していくためには、非上場化を行い、機動的な経営判断を行っていくという選択肢が非常に有効という認識に至り、また、ゴルフ場の価値を最大化するためには、大規模な設備投資を行い、サービス及びコースのクオリティを向上させることが必要不可欠であるものの、これらの施策を行う場合、一時的な収益及びキャッシュ・フローの悪化も懸念され、上場を維持したままでは、既存株主の一時的な経済的悪影響を避けることは難しく、短期間に大規模な事業運営の改革を現状のまま行うことは難しいという結論に至り、今回、公開買付けを行い、アコーディア株式を非公開化するもの。