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市光工業、ヴァレオ・バイエンにより公開買付け 同社の連結子会社へ

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自動車用ランプとミラーを主に製造・販売する市光工業【7244】は、フランスの自動車部品メーカーグループの持株会社であるヴァレオ・バイエンが、市光工業の普通株式を公開買付けにより取得すると発表した。なお、市光工業はこの公開買付けに関して、賛同の意を表明おり、買付け等の価格は普通株式1株につき金408円。また、この公開買付けは、買付予定数の上限が設定された、いわゆる部分買付けであり、市光工業株式の上場は維持される方針。

ヴァレオ・バイエンは、自動車の部品、構成部品、システム及びモジュールの設計、開発、生産、販売を専門とする独立系の企業グループであるヴァレオグループの持株会社である。グループは、世界の主要な自動車生産地域に134の生産施設を有し、30ヶ国で82800人の従業員を雇用している。ヴァレオグループは、市場での主導的な地位及びCO2排出量の削減と直感的な運転に焦点を当てた持続的な研究開発、並びに高い成長の可能性のあるアジアや新興諸国における存在感の確保を成長戦略として策定している。

一方市光工業は、自動車用照明製品及びミラー製品等の製造・販売、及びアフターマーケット向けを中心とした自動車用バルブやワイパー等の製造・販売を主な事業としている。日本国内では高い技術開発力を活かし、光源のLED化やミラーのカメラ化といった付加価値の増加による成長を図る一方、アセアン、中国といった海外では、日本国内で培った高い技術力を活かしつつ、生産台数の増加を含めた需要を獲得していくといった成長戦略をとっている。

最近では、自動運転技術の進展など、自動車部品に求められる機能が多様化してきており、これまで以上に早いスピードで大きな変化が生じていくものと考えられる中で、部品の高付加価値化と低コスト化の二極化は更に進んでいくものと見込まれ、製品の研究開発のみならず、低コスト生産のための製造技術の開発も更にスピードを上げていく必要がある。

ヴァレオグループと市光工業は、これまで業務提携や合弁会社設立といった形で協業してきたが、2つのグループのお互いからの独立を確保していたため、世界規模で、相手方の自動車照明システム事業における強みを十分に享受することができていなかった。

こうした中、両社は、顧客である自動車メーカーからの多様化する要望に応え、また両社の事業基盤や相互のノウハウを活用し一層の連携を図りシナジー効果を追求していくことが必要であり、そのためにはヴァレオ・バイエンが市光工業を連結子会社化し、これまでの提携を単一のグループとして強固なものとすることが不可欠との判断に至ったもの。