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昭和電工、ドイツの黒鉛電極事業会社を子会社化 競争力向上へ

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化学メーカーの昭和電工【4004】は、ドイツに本社を有する炭素・黒鉛製品メーカーであるSGL Carbon SE(以下「SGL Carbon」)の完全子会社であるSGL CARBON GmbHから、その保有する黒鉛電極事業を営むSGL GE Holding GmbH(以下「SGL GE」)の全株式を取得し子会社とすると発表した。なお、取得価額は約156億円。

昭和電工は、1938年に電炉鋼用黒鉛電極の製造を大町事業所で開始して以来、日本、米国及び中国に製造拠点を有し、グローバルに事業を展開している。国内外の主要電炉鋼メーカーに高品質の製品を供給しており、生産能力では世界第3位(2015年現在)の企業グループである。

SGL Carbonはドイツに本社を有する炭素・黒鉛製品メーカーであり、黒鉛電極の生産能力では世界第2位(2015年現在)である。同社は、2015年7月、黒鉛電極事業を手掛けるパフォーマンス・プロダクツ(以下「PP」)部門の事業再評価を実施する中でPP部門の分離を決定したことを発表し、2016年6月にPP部門の分社化および事業内の組織再編を完了していた。SGL GEは、当該分社化及び組織再編の結果、SGL Carbonグループ内の黒鉛電極事業を営む各子会社の持株会社となった。

黒鉛電極業界においては、世界の鉄鋼需要について今後も年率1%程度の低成長が続くと予想され、需要の低迷と競争の激化など、昭和電工にとって厳しい事業環境が継続している。昭和電工は、このような状況のなか、欧州、米国及び東南アジアに製造拠点を有し、コスト競争力に優れたSGL Carbonの黒鉛電極事業を買収し、昭和電工の事業との統合効果を発現することが、 昭和電工の黒鉛電極事業の競争力向上に資するものと判断したもの。

昭和電工は、SGL GEを子会社化することにより、コスト競争力を追求し、事業耐久性を高 め、競争の厳しい事業環境下においても、さらなる発展を目指す考え。