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日本製紙、米国における新聞・出版用紙事業合弁会社の持分売却

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製紙業大手の日本製紙【3863】は、第5次中期経営計画の中で事業構造の転換を目標に掲げ、その一環として北米で展開する印刷・出版用紙事業の戦略的見直しを行ってきたが、今回、米国ウェアーハウザー社との合弁で新聞・出版用紙事業を展開するノーパック社の保有持分の売却すると発表した。なお、売却価額は約41億円。

日本製紙は1976年にウェアーハウザー社と合弁で、米国ワシントン州ロングビュー市に新聞用紙・印刷本文用紙の製造・販売を目的とする事業会社としてノーパック社を設立した。両社の技術力の粋を集めたノーパック社の製品は、その品質が顧客に高く評価され、米国市場はもとより日本市場でも長年にわたり販売実績を上げてきた。しかし近年では新聞用紙の需要減少に歯止めがかからず、また米ドル高による米国市場への輸入紙の流入で競争が激化し、厳しい事業環境が続いている。

ノーパック社が徹底したコス トダウンとともにアジア市場の開拓、米国市場における印刷本文用紙の拡販、新製品の開発などの対策を講じる一方で、日本製紙は「事業構造の転換」という観点からグループ事業の戦略的見直しを進めており、すでにノーパック社から購入していた新聞用紙を日本製紙釧路工場での生産に切り替えている。

昨年11月にウェアーハウザー社が紙パルプ事業からの撤退方針を発表したことを受け、同社と今後のノーパック社事業について協議した結果、約40年間にわたる合弁事業を解消し、日本製紙が保有するノーパック社の持分のすべてをウェアーハウザー社に売却することとなったもの。

なお、これによりノーパック社の持分を100%保有することとなるウェアーハウザー社は、その全持分をワンロック社へ売却する予定。