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再生資源化事業の池島アーバンマイン、破産申請を決議

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池島アーバンマインは、9月9日取締役を開催し、破産申請を行うことを決議した。

同社は、平成19年2月に、東証1部上場の三井松島産業の連結子会社として設立、平成13年11月に閉山した池島炭鉱の事業所跡地を利用し、地域活性化、産業振興、雇用創出を図るため、廃自動車シュレッダーダスト(ASR)再資源化事業、ニッケル合金鉄製造事業を行っていた。

ASR再資源化事業では、座席(シート)などのシュレッダーダストを分別の上、金属スクラップや製鋼用保温材などにリサイクルして販売、ニッケル合金鉄製造事業では、製造工業などから排出される金属くずや廃材、めっき廃液などをニッケル合金にリサイクルして販売を行い、24年3月期は年収入高約5億5000万円を計上していた。

この間、ニッケル合金鉄製造事業における主力設備である電気炉を新設し、24年3月期上期中に本格的な操業を見込んでいたが、電気炉の相次ぐトラブルやニッケルを含有する原料の確保が出来ず、またニッケル相場の低迷もあり、本格稼働に至らないまま24年7月で休止し、ASR事業に経営資源を集中させた。

しかし、ASR事業においても、ASR搬入量減少などで採算を維持できなくなり、27年3月期には2億5400万円の赤字から債務超過40億7500万円まで拡大した。こうしたなか、長崎市からの企業立地奨励金の返還問題、遊休設備となっているニッケル合金鉄製造プラントの売却など多くの問題を抱え事業運営は逼迫、26年12月に事業を停止していた。その後も事業再開を検討したが、具現化せず今回の措置となった。

帝国データバンク及び東京商工リサーチによると、負債総額は約40億8700万円。