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大阪大学ベンチャーキャピタル、医薬品開発のクロモセンターへ出資

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投資事業を手掛ける大阪大学ベンチャーキャピタル(以下「OUVC」)は、OUVCを無限責任組合員とする、OUVC1号投資事業有限責任組合(以下「OUVC1号ファンド」)が、8月9日付けで、chromocenter(以下「クロモセンター」)に対し、今後の事業推進に必要な資金として1億5千万円の出資を実行したと発表した。

クロモセンターは、鳥取大学大学院医学系研究科機能再生医科学専攻・遺伝子機能工学部門の押村光雄教授らのグループにより開発された「人工染色体ベクター」を基盤技術とし、最先端の染色体工学技術をもとに医薬品開発の支援を行うことを目的として、平成17年に設立されたベンチャー企業である。

今回、クロモセンターでは、大阪大学大学院工学研究科・大政健史教授の研究成果に関する特許を利用し、バイオ医薬品(タンパク質性医薬品)の製造工程短縮や品質向上の実現を目指す新規事業を立ち上げることとなった。

バイオ医薬品は、ガン、糖尿病、希少難病疾患の治療に使用されているが、分子量が大きく、特性解析が難しい複雑な分子構造であるため、非常に複雑な製造工程を必要とすることが価格高騰の一因になっており、治療などをあきらめなければならない患者も少なくない。これに対し、クロモセンターの新規事業は、バイオ医薬品の製造コスト削減と薬価低下に貢献する可能性を秘めており、また、クロモセンターは、大阪大学と共同で研究を推進する予定としており、新規事業と研究の両面でバイオ医薬品開発をはじめ細胞の産業利用技術開発の支援を行っていく計画を立てている。

OUVC1号ファンドでは、クロモセンターからの要請を受け、今回の新規事業が世界の人々の健康と医療に大きく貢献することが期待されることから、投資意義が高いと判断し、新規事業に向けた開発資金及び設備投資資金を投資したもの。

OUVC1号ファンドでは、引き続き、革新的技術を持つ技術系ベンチャー企業の事業拡大に欠かせない資金供給を可能とするべく、支援を継続していく考え。