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三菱ケミカルHD、子会社が日本合成化学工業に対しTOB開始 三菱ケミカルHDのグループ総合力を活用
三菱化学や田辺三菱製薬などを傘下に置く三菱ケミカルホールディングス(以下「三菱ケミカルHD」)【4188】は、連結子会社である三菱化学及び同社の子会社であるMitsubishi Chemical Europe GmbH(以下「三菱化学ヨーロッパ」)が共同して、日本合成化学工業【4201】の普通株式を、公開買付けにより取得すると発表した。日本合成化学工業は、この公開買付けに賛同の意を表明しており、買付け等の価格は普通株式1株につき、910円。
日本合成化学工業は、機能性樹脂、機能性フィルム、情報電子材料、粘・接着樹脂、ファインケミカル製品、工業薬品等の製造・加工・販売を主な事業内容とし、三菱化学グループ及び三菱ケミカルHDグループの機能商品分野の機能化学セグメントにおける中核企業として重要な役割を担っている。しかし、市場環境や経営環境が激しく変化する可能性のある環境の中で、大規模な投資が求められる状況にあり、一層の事業基盤の強化及び収益性の改善が喫緊の課題であった。
そのような事業環境の中、日本合成化学工業がその企業価値を中長期的に高めていくためには、日本合成化学工業と三菱化学グループ及び三菱ケミカルHDグループ各社との連携をより一層強化し、各当事者の能力を最大限活用していくことが重要であると考えるとともに、施策を積極的かつ迅速に実施していくためには、日本合成化学工業の資本関係を再構成し迅速な意思決定を行うことができる体制を構築することが不可欠であり、また、日本合成化学工業の業績が「OPLフィルム」及び「ソアノール」に大きく依存し、経営環境の影響を強く受ける可能性がある中で施策を実施していくには、日本合成化学工業の完全子会社化により、同社の一般株主に対し将来における技術革新、市場環境の変化等に伴う業績変動のリスクを負担させることなく、三菱ケミカルHDのグループ総合力を活用し、中長期的な視点から積極的な事業展開を行うことが望ましいと判断、今回の公開買付けにより、日本合成化学工業を完全子会社化するもの。
なお、この公開買付けの結果次第で、日本合成化学工業の株式は上場廃止となる可能性がある。