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第一繊維、特別清算開始決定受ける

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(株)第一繊維は、3月12日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。当社は、1935年(昭和10年)創業、47年(昭和22年)7月に法人改組。「イージーオーダー花菱」としてオーダースーツを中心とした紳士服、ならびに婦人服の縫製加工を手がけていた。70年頃に現在の実質本店となる岩槻工場を開設してから、同業者を買収する一方、製造拠点、販売店を整え徐々に業容を拡大。本店のあるさいたま市岩槻区の工場をはじめ、東北地方にも複数の縫製工場を構えるなど、当地では業界上位に位置する紳士服メーカーとして知名度を有し、ピーク時の91年2月期には年売上高約141億2200万円を計上していた。 しかし、その後はバブル崩壊による個人消費の低迷などから売り上げは減少。2001年2月期以降は年売上高が100億円を割り込み、2006年2月期には約61億6900万円まで減少、同期は9億円を超える最終赤字に陥っていた。この間、不採算店舗の閉鎖や工場の統廃合、さらには人員削減など各種リストラを進めて経営の効率化を図っていたものの、拠点の閉鎖を行ったことで売り上げの減少を招いたほか、リストラに伴う諸経費の上積みから多額の損失計上が続いていた。 近時は年売上高が50億円前後にまで落ち込むなど業況悪化に歯止めがかからず、年商規模に近い水準まで達した借入金の負担も重くのしかかり資金繰りは悪化。このため、会社分割により事業再生を目指すことを決め、2013年3月に新会社としてフェニックス・キャピタル・パートナーズ・フォーティーン(株)を設立し、同年6月に同社の商号を花菱縫製(株)に変更。当社は同年7月1日をもって商号をそれまでの花菱縫製(株)から現在の(株)第一繊維に変更し、会社分割をして新会社の花菱縫製(株)に事業を移管していた。その後同年11月30日には会社を解散し、残存負債を処理すべく清算手続きに入っていた。 負債は推定で30億円の見込み。なお、現在も新会社の花菱縫製(株)は通常通り営業を続けている。