TAC、桐原書店の事業全部の譲受を中止　出版権の移転間に合わず

資格取得の専門予備校を展開するTAC【4319】は、平成27年8月18日に開示した「子会社の設立および子会社における株式会社桐原書店の事業全部の譲受のお知らせ」の通り、桐原書店の事業の全部を譲り受ける事業譲渡契約書を締結していたが、今回、事業全部の譲受を中止すると発表した。

TACは、TACグループが展開する出版事業の拡大や、TACグループの資格・検定試験分野に新たに語学系のコンテンツを開発できる能力が加わることで、TACグループ全体の事業領域の拡大及び新分野への成長が期待できるとの判断から、事業譲渡契約に定めた諸条件が譲受期日までに満たされることを前提に桐原書店の事業の全部の譲受を決定していた。

しかしながら、桐原書店が出版する代表的な出版物の一部についての出版権が、事業の譲受けを予定していたTAC子会社のTAC桐原書店に期日までに移転されないことが確実となったため、TACは今回の事業譲渡契約を実行することは困難と判断し、子会社における桐原書店の事業全部の譲受けを中止することとなったもの。

また、平成27年9月25日に開示した「子会社の商号変更および役員の異動に関するお知らせ」については、事業全部の譲受けを中止したことに伴い実施しないとしている。