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住友商事、カナダの木質ペレットの製造会社を買収 

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住友系の総合商社である住友商事【8053】は、カナダの木質ペレットの製造会社Pacific BioEnergy Corporation(以下、PBEC)の株式を47.6パーセント取得し、カナダにおける木質ペレット製造事業に参入したと発表した。

木質ペレットは、乾燥した木材を細粉し、圧縮成形したバイオマス燃料であり、環境への影響が少なく、効率性の高い発熱量を得られることから注目を集めている。EU各国に加え、日本をはじめとするアジアでもバイオマス発電の需要が増加しており、木質ペレットの需要も拡大する見込み。特に、日本においては2015年に政府が策定した2030年度の電源構成(エネルギーミックス)※の実現に向けた発電効率向上の一手段として注目されている。

カナダは、国際的な森林認証制度を取得した、適切に管理された持続可能な森林の面積で世界最大を誇り、中でも、ブリティッシュコロンビア州は60百万ヘクタールを超える森林面積を背景に木材産業が主幹産業として根付いており、世界でも有数の良質な木質ペレットの供給地となっている。PBECは同州内に3か所の工場を保有、年間550千トン超の木質ペレットを取り扱っており、カナダ第2位の生産能力。

住友商事は、2008年に発電用バイオマス燃料の対日輸入ビジネスを開始。バイオマス燃料を日本の再生可能エネルギーの普及促進のための有望なエネルギー源と捉え、国産バイオマス燃料を補完する位置づけで海外の安定ソースの開拓を進めてきた。PBECへの資本参画を通じて木質ペレットの長期・安定的な供給体制を構築し、再生可能エネルギーの普及促進に貢献していく。

※電源構成のうち、再生可能エネルギーは22~24%、バイオマス発電は4%とされている。