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コニカミノルタとINCJ、米遺伝子診断会社を買収 総額1000億円超を予定

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複合機中堅のコニカミノルタ【4902】と産業革新機構(以下、INCJ)は、共同で、米国アンブリー・ジェネティクス社(以下、AG社)を買収すると発表した。

手続き完了後に8億米ドル(1ドル110円換算で約880億円)を支払い、業績連動型のアーンアウト方式の採用により、AG社の今後2ヶ年度の決算数値に応じて、追加代金が最大2億米ドル発生する可能性がある。

出資比率はコニカミノルタ60%、INCJが40%。

今回の買収合意は、がん治療などに今後大きな役割を期待されているプレシジョン・メディシン(個別化医療)推進に向けた戦略的取り組みの先駆けとなるもの。
プレシジョン・メディシンは、個々人の細胞における遺伝子発現やタンパク質などの特性を分子レベルで判別することで個々の患者を精密にグループ化し、最先端の技術を用いて適切な投薬、治療と予防を提供する医療。従来の画一的な方法ではなく、患者特性に応じた集団ごとの治療法から疾病予防までを確立する事により、適切な投薬、治療が可能となり、膨張する国民医療費削減の切り札として世界中で注目されている。また、個人の特性を鑑みた適切な投薬は、副作用を軽減し、患者のQOL(Quality of Life)向上に寄与する。創薬分野においては、効果的なバイオマーカーの発見が薬理試験の効率化を促進することで創薬のイノベーションを加速する。さらに、臨床試験における正確な薬効予測を可能にし、臨床試験期間やその規模の縮小という形で、新薬開発の効率を向上させる。

AG社は、最先端の遺伝子診断技術を持ち、高度な商品開発力、多様な検査項目、高い検査処理能力、遺伝子カウンセラーチャネルでの圧倒的な強さを背景に、成長著しいがん領域を中心とした米国の遺伝子検査市場におけるリーダー的存在となっている。同社は、世界で初めて診断を目的としたエクソーム解析試験を始め、遺伝性および非遺伝性の腫瘍、心臓疾患、呼吸器疾患、および神経疾患など多数の臨床分野向け遺伝子検査を提供している。カリフォルニア州に所有する最先端の大規模ラボにおいて、すでに100万件を超える遺伝子検査の実績を持ち、500種の遺伝子において45000以上の突然変異を特定している。

今回の買収により、コニカミノルタは、最先端の遺伝子診断技術、バイオインフォマティクスを駆使した高度なIT解析技術、最新鋭で大規模な検体検査ラボ、高収益なサービス事業を取得する。さらに、コニカミノルタの固有技術であるタンパク質高感度定量検出技術(HSTT)と、AG社の遺伝子診断技術を合わせることにより、患者のグループ化や新薬開発で欠かせない二つのコア技術を持つ。両社の技術を基に、プレシジョン・メディシンをAG社がリードする米国から、日本・アジアおよび欧州展開によりグローバル・リーディング・カンパニーへと成長していく。

日本では、近年日本人死亡原因のトップを占めるがんを対象に遺伝子診断サービスを導入していく予定。まずはAG社の実績のある乳がん、卵巣がん、大腸がん等を対象としたサービスを2018年度より開始する予定。また、日本人に特有な遺伝子情報を大規模に解析することにより、医薬、診断、医学のイノベーションを促進し、我が国のゲノム戦略、医療産業と人々のQOL向上に貢献していく。

INCJは、本買収に参画することで、遺伝子検査をはじめとする医療の新潮流であるプレシジョン・メディシンの日本国内における基盤整備、関連事業の確立及び本格的な普及に貢献するとともに、日本企業やアカデミア・医療機関とのオープンイノベーションを促進することで、「日本における個別化医療の促進」「日本発のユニークな技術の商用化と海外展開の促進」など、健康・医療産業における新たな付加価値の創出を期待している。

社名
アンブリー・ジェネティクス(Ambry Genetics Corporation)

設立年    1999年
本社所在地  米国カリフォルニア州アリソ・ビエホ (Aliso Viejo, CA)
従業員    数約600名
事業内容   乳がん、大腸がん等の遺伝子診断事業
売上高    約288百万米ドル(約316億円)(2016年6月期)
上場/非上場  非上場

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