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クミアイ化学工業とイハラケミカル工業、合併契約締結 イハラケミカル工業は上場廃止へ
化学薬品メーカーのクミアイ化学工業【4996】と農薬の製造・販売を手掛けるイハラケミカル工業【4989】は、対等の精神に基づく両社の経営統合に関して平成28年9月に合意をしていたが、今回、両社の間で合併契約を締結したと発表した。クミアイ化学工業を吸収合併存続会社、イハラケミカル工業を吸収合併消滅会社とする吸収合併となり、イハラケミカル工業の普通株式は、東証1部において、平成29年4月26日付で上場廃止となる予定。
クミアイ化学工業とイハラケミカル工業は、共同で新農薬を創製、開発し、イハラケミカル工業が原体を製造し、クミアイ化学工業が製品化と販売を行うという製販分離体制の中で、相互に役割を補完し合いながら事業を進めてきた。
両社の事業の中核である農薬事業は、国内では大きな事業環境変化の中にあり、一方海外では人口増や新興国の経済成長を背景として、農業生産の重要性がますます高まってきている。このような国内外における農業及び農薬事業を取り巻く環境の変化が継続する事業環境下において、競争に勝ち残り、企業価値の最大化を図るため、両社の統合が最善であるとの結論に至ったもの。
農薬の創製から研究・開発、原体の調達、製剤、販売に至るプロセスを一体化して経営資源を結集し、迅速かつ的確な意思決定により事業リスクを最小化。統合した経営資源の有効活用により事業効率を高め、経営基盤を強化することで独自性のある研究開発型企業として持続的な成長を目指す考え。