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不動産開発事業のイー・ステート、特別清算開始決定
大阪本社の不動産業社イー・ステートは、1月19日、大阪地裁より特別清算開始決定を受けた。
イー・ステートは、2002年6月に不動産デベロッパーである日本エスコン(東証1部上場)の連結子会社として設立。複合施設・大型施設のアセット開発事業や不動産売買・賃貸業を手掛ける特定目的会社として、主に分譲マンション「ネバーランド」シリーズの土地取得から完工引渡業務のほか大型複合開発「福岡春日プロジェクト」にも携わり、2010年12月期の年売上高は約40億9600万円を計上していた。
しかし、リーマン・ショックの影響を受け不動産市況は急速に悪化、日本エスコンも大幅な赤字決算を余儀なくされ、2009年に事業再生ADRの手続きを申請。その後は、停滞していた「福岡春日プロジェクト」も2010年には商業施設エリアを開業、住居エリアの事業も進展しイー・ステートとしての任務はほぼ終了。累積損失を削減し、資本構成の改善を図るため2012年6月には減資を行うほか、日本エスコンへ資産の譲渡を進めたうえで2017年11月30日開催の株主総会で解散を決議し、今回の措置となった。
東京商工リサーチによると、負債総額は48億1988万円(平成28年12月期決算時点)だが、その後の資産整理などで減少している可能性がある。