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資生堂、米国のAIベンチャーGiaranを買収

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化粧品国内大手の資生堂【4911】は、アメリカ地域本社であり連結子会社であるShiseido Americas Corporation(以下、SAC)を通じて米国のベンチャー企業Giaran, Inc.(ギアラン、以下、Giaran)を買収したと発表した。

資生堂は、Giaranが持つ人工知能(AI)プラットフォームの先進技術をはじめとする優れたデジタル技術により、ビューティー分野におけるパーソナライゼーションをさらに進め、新しい消費者体験を生み出していく。

具体的には、2017年の1月に資生堂グループの傘下に加わった、美容パーソナライゼーション技術を持つ米国のベンチャー企業MATCHCoと、このGiaranが連動を進め、デジタル対応力を一層強化するとともに、資生堂のイノベーション力を融合することで、新たな商品やサービスを開発し、ブランドと顧客の出会いの拡大、顧客との絆の深化を実現していく。

◆Giaran 概要
米国のノースイースタン大学のSynergetic Media Learning Laboratory(SMILE Lab)から独立した研究所を前身として、2016年に世界的に著名なAI専門家である科学者レイモンド・フー(Dr. Raymond Fu)によって創設された。
Giaranは、コンピュータビジョン、ビッグデータ、拡張現実(AR)などのAI技術を駆使して、ディープラーニング、データマイニング、予測モデリングの新しいアルゴリズムを開発している。Giaranは、バーチャルにメーキャップをしたり素顔に戻したりする技術に加え、メーキャップのアドバイス、カラーマッチング、パーソナルコンサルティング、顔の測定、肌色判定などの技術を保有している。こうした技術は、モバイル、タブレット、デスクトップPCで利用できるほか、高画質AR(拡張現実)システムを使ったスマートミラーにも使われている。

◆買収後の展開
Giaranはマサチューセッツ州ボストンに拠点を置いたままメーキャップのセンター・オブ・エクセレンス(本拠ニューヨーク)に所属し、デジタルのセンター・オブ・エクセレンス(本拠ニューヨーク)ならびに当社本社の技術チームと密に連携し、保有する技術をさらに強化していく。またMATCHCoならびに、資生堂グループの米州での研究開発拠点とも互いに協業していく。Giaranの持つシミュレーション技術を資生堂のポートフォリオ全般に活用し、資生堂のビューティーパーソナライゼーション機能をさらに拡大することにより、他にないビューティー体験を提供し、顧客との結びつきをさらに強めていく。