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ピクセルカンパニーズ、トナー販売等の子会社を売却 事業ドメイン選定し企業価値向上へ
オフィス用トナー販売が主力のピクセルカンパニーズ【2743】は、連結子会社であるハイブリッド・サービス(以下、HBDS)の保有株式の全てを有価証券への投資及びコンサルティング業務を行っているオーチャードコーポレーションに譲渡すると発表した。
譲渡価額は、平成29年9月末日時点のHBDS社の純資産から3億円除いた金額。
なお、平成29年6月末時点の純資産は約17億円となっている。
HBDS社は、プリンタ廻りの消耗品商材(トナー、インク等)を主力商材として取り扱い、大手通販系販売会社や量販店等に販売を行っている。しかしながら、近年当該事業においては、顧客企業のコスト削減意識の定着やプリンタから複合機への集約トレンド、また競合他社との販売価格競争から売上高は減少していた。そのような状況のなか、ピクセルカンパニーズは、当該事業の収益改善のため、物流部門の組織再編により、適正な在庫量の管理及びかかる経費の削減に取り組んできた。しかしながら、当該事業の強みである豊富な在庫量(量及び品数)を確保するためには、一定量の資金が必要となり、また、商品仕入時の前払いが増加したことからピクセルカンパニーズグループのキャッシュ・フローを圧迫する状況であった。
一方、ピクセルカンパニーズは平成29年6月30日付「子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」(ビー・エイチの株式譲渡)及び平成29年7月24日付「子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」(フジブリッジの株式譲渡)にて開示したとおり、現状の財務体質の状況を鑑み、多角化した事業ドメインへの経営資源の投資を行うよりも、より限定した事業ドメインへの投資を集中的に行うことが企業価値の向上につながるものとの結論に至り方針転換をしている。
また、課題である有利子負債の削減やグループ運転資金及び投資資金の確保等財務体質の強化・改善においても、限定した事業ドメインへの投資が課題解決につながるものと想定しており、その為に、ピクセルカンパニーズはこれまでにビー・エイチ及びフジブリッジ(中央電子工業)の株式譲渡を実施してきている。
そのような状況のなか、ピクセルカンパニーズは、今後限定していく事業ドメインの選定を進める中、事業成長の期待度・シナジーの見込からコア事業として「IR関連事業」、「フィンテック・IoT事業(ソフト関連)」、「再生可能エネルギー事業」を選定し、ノンコア事業として「卸売事業」及び「IoT事業におけるハード関連」を選定、今回のHBDS社の株式譲渡に至った。