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ピクセルカンパニーズの子会社である中央電子工業、MBOを実施
オフィス用トナー販売が主力のピクセルカンパニーズ【2743】は、連結子会社である中央電子工業(以下、CDK社)の持株会社であるフジブリッジのピクセルカンパニーズグループ保有株式の全てをCDK戦略投資事業合同会社(以下、CDK戦略社) に譲渡すると発表した。
譲渡価格は、9億円。
ピクセルカンパニーズは、昨年4月にピクセルグループ全体の収益基盤の拡充が図れ、企業価値向上を目的に無線通信向け半導体製品の開発・製造・販売を行う中央電子工業(以下、CDK社)の子会社化の為、フジブリッジ株式を取得し、CDK社における世界トップニッチの各個別半導体製品のシェア拡大を進めつつ、成長事業としてIoT事業領域への参入に向け展開してきた。
一方、ピクセルカンパニーズは、現状の財務体質の状況を鑑み、多角化した事業ドメインへの経営資源の投資を行うよりも、より限定した事業ドメインへの投資を集中的に行うことが企業価値の向上につながるものとの結論に至り方針転換した。また、ピクセルカンパニーズの課題である有利子負債の削減やグループ運転資金及び投資資金の確保等財務体質の強化・改善においても、限定した事業ドメインへの投資が課題解決につながるものと想定している。
今回譲渡先であるCDK戦略社は、CDK社を取得するために新たに設立された持株会社であり、平成27年度にCDK社の取締役に就任し、平成29年6月22日に代表取締役である吉田弘明に加えてCDK社の共同代表に就任した山中英嗣氏が代表を務めている。 上記の背景からCDK社の売却を検討し、候補先との間で交渉を進めてきたが、7月初旬に他社に売却するのであればMBOしたい旨の申し出があり、事業を理解するメンバーへの売却は、CDK社の事業継続及び事業成長に繋がるものと想定されること、及び、フジブリッジ株式の取得価額(8億円)以上の譲渡価額(9億円)で譲渡がなされることからCDK戦略社に譲渡することとした。
山中氏はグローバルタスクフォース(以下、GTF社)の代表取締役を務めており、CDK社のグローバルトップニッチ化を通して成長支援を行ってきた実績がある。また、GTF社は 多くの上場企業の再編や再生、M&A、新規事業のグローバル化などをハンズオン型で支援しているほか、 50冊以上の著作や業界団体、官公庁での講演、執筆実績を持つなど、豊富な実績を有している。