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メディアドゥ、メディバンと資本業務提携 マンガグローバル事業展開基盤構築へ
電子書籍取次のメディアドゥ【3678】は、無料マンガ制作アプリ「メディバンペイント」・マンガ投稿サイト「メディバン」の展開等を行っているMediBang(以下、メディバン)と資本業務提携をしたと発表した。
メディアドゥは、「著作物のデジタル流通」を事業コンセプトとして、「ひとつでも多くのコンテンツをひとりでも多くの人に届ける」ことで著作物の健全な創造サイクルを実現することを目指している。電子書籍の領域においては、数多くの出版社から預かった電子書籍コンテンツを電子書店に提供、配信しており、急成長している国内電子書籍市場の一翼を担うとともに、海外に向けて日本の優秀なコンテンツを配信するべく事業展開を推進している。
メディバンは、世界初のマンガ及びイラストのデジタル制作・配信プラットフォームを目指して2014年に創業し、クリエイターを支援するマンガ・イラスト制作アプリの提供と、その制作物を主体とした電子書籍サイトを運営している。制作・流通双方を支援するトータルソリューションを日本語だけでなく海外主要言語(英語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、中国語簡体字/繁体字、フランス語、ロシア語、ベトナム語)で提供することで、世界中のマンガ・イラストクリエイターの創作活動を全面的に支援しており、特に、メディバンの無料マンガ・イラスト制作アプリ「メディバンペイント」は全世界累計でペイントアプリとしては異例の1200万ダウンロードを突破(2017年6月時点)しており、マンガ・イラスト制作アプリとして世界最高峰の性能・実績となっている。利用者は10〜20代前半の海外クリエイター比率が約70%と高く、マルチプラットフォーム(Windows/Mac/iPad/iPhone/Android)で提供することにより、世界中で次世代のデファクトスタンダードとなりつつあるアプリであり、最近では6月22日に集英社とのタイアップにより、少年ジャンプ公式マンガ制作アプリ「ジャンプPAINT by MediBang」をリリースするなど、「メディバンペイント」が業界内で高く評価されるとともに、同社の存在感も急速に高まってきている。
国内電子書籍市場は2015年度には約1826億円(含む電子雑誌)となり、2020年度においては3480億円に拡大するものと予測されるとともに、今後、国内電子書籍市場の約80%を占める「マンガ」の海外進出による、海外コミック市場の確立が期待されている。
電子書籍のグローバル流通を推進するメディアドゥとしては、マンガクリエイターの制作支援に強いメディバンと提携することで、海外展開上の主な課題となる、クリエイター及び著作物の確保、効率的な多言語翻訳と写植、ローカルコンテンツのマーケティングからグローバル流通、更には二次利用まで、一気通貫のマンガグローバル事業展開基盤を構築・提供することが可能となる。
メディアドゥとしては、高品質カラーリング・作画事業を推進するグループ会社、アルトラエンタテインメントに引き続き、メディバンとの業務提携によって、電子書籍取次によるマンガ流通だけではなく、出版社や作家向けの支援事業として新たなコンテンツを生み出すサポートを包括的に行い、コンテンツの“創作〜流通〜販売〜読書”といったエコシステムをグローバルに提供することで、業界全体のコンテンツ流通の拡大を推進していく。
2.資本業務提携の内容
(1)業務提携の内容
①「メディバンペイント」で創作された電子書籍コンテンツの取次配信
②メディバンへの電子書籍コンテンツ取次提供
③グローバル展開における電子書籍コンテンツの翻訳、写植、及び各種マーケティング連携
④その他、「メディバンペイント」を用いた各種共同事業展開
(2)資本提携の内容
メディアドゥは、メディバンの普通株式を165.6百万円で取得する。また、メディバンが新たに発 行する新株予約権付社債435百万円についても合わせて引き受ける予定。