2
太陽ホールディングス、DICと資本業務提携し第三者割当にて資金調達
持株会社の太陽ホールディングス(以下「太陽HD」)【4626】は、化学工業メーカーのDIC【4631】との間で資本業務提携並びに同社に対する第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分(以下併せて「本第三者割当」)を行うため、DICとの間で資本業務提携契約を締結したと発表した。
太陽HDグループは、PWB(プリント配線板)用部材を始めとする電子部品・半導体用化学品の製造販売に関する事業を行っている。PWBは、パソコン、スマートフォン、タブレット端末等のIT機器や薄型テレビ、カーエレクトロニクス製品を始めとするデジタル家電及び車載用電子機器等のあらゆるエレクトロニクス製品に利用されており、太陽HDグループは、そのPWBに欠かせないSR(ソルダーレジスト)で世界シェアトップクラスを誇っている。
近年、クラウド・コンピューティングの普及によるデータセンターの需要急増や、IoT の急速な拡大によ るセンサーと通信デバイスの需要急増といった要因により、太陽HDグループのSRが使われる領域の一つであ る半導体市場はこれまでとは異なる不連続な成長へと変化する兆しを見せている。
このような事業環境の変化の中で新たな事業機会を捉え、飛躍的な成長を目指すためには、太陽HDグルー プ独力の経営資源だけに頼るのではなく、優れた素材開発力を持ち、東アジアに偏った太陽HDグループの事業展開を補完することができるような企業とのパートナーシップを組むことによって、より確実に成長を目指すことができるとの判断に至り、パートナー企業の検討を続けてきた。
DICグループは、印刷インキの製造販売で創業し、その基礎素材である有機顔料と合成樹脂をベースとして事業範囲を拡大し、素材から加工に至る広範な製品群を取り扱っており、現在では、世界60以上の国と地域にわたって、プリンティングインキ、ファインケミカル、ポリマ、コンパウンド、アプリケーショ ンマテリアルズの5つのセグメントを通じて、社会と顧客のニーズに対応した製品を提供している。
今回、両社は、太陽HDグループの持つPWB及びSRのサプライチェーンを活用した市場ニーズの把握及びマーケティング力と、DICグループが持つ素材開発力、全世界に展開する生産・物流拠点、そして資金力を結集することによって、目前の大きな事業機会を捉えることが可能となると判断し、互いを業務提携先に選び、戦略的パートナーシップを組むとともに、太陽HDグループの短期的な経営課題の解決と中長期的な経営戦略の推進に必要な資金を調達することを目的として、本資本業務提携を行うもの。