1
パナソニック、パナホームを株式交換により完全子会社化
大手総合電機メーカーのパナソニック【6752】及びパナホーム【1924】は、パナソニックを株式交換完全親会社とし、パナホームを株式交換完全子会社とする株式交換を行うため、両社間で株式交換契約を締結したと発表した。
パナソニックは、大正7年の創業以来、総合エレクトロニクスメーカーとしてグローバルに事業を展開してきた。平成23年には、グループの力をより一層高めるため、パナソニック電工及び三洋電機の完全子会社化を実施した。
一方、パナホームは、松下電器産業(現、パナソニック)と松下電工(後 のパナソニック電工)の共同出資により、ナショナル住宅建材として昭和38年に設立された。パナホームは、パナソニックグループの住宅事業を担う中核企業として、長年培ってきた住宅設計・建築技術や部材・施工品質マネジメント力に加え、パナソニックにおける住宅設備事業を中心とした住まいづくりのノウハウや技術力を活用することで、最適な快適、健康、喜びを提供し続ける「くらし感動創造企業」をめざしてきた。
パナソニックとパナホームは、グループ企業として経営戦略を共有し、様々な施策を展開してきた。一方で、取り巻く事業環境は、加速度的に変化しつつあり、国内住宅市場においては、人口動態から新設住宅着工戸数の逓減が想定されており、市場での競争が激化するなかで、街づくり事業やリフォーム事業、海外事業などへのビジネスモデルの変革、多角化が急務となっている。
このような状況下、パナソニックは、パナソニックグループとしての住宅事業を、市場を上回って成長させていくためには、パナソニックとパナホーム双方の経営資源を共有・活用しながら、オールパナソニック体制で顧客ニーズに迅速かつ的確に応えることが効果的であり、これによって住宅市場におけるパナソニックグループの価値が一段と高まるものと判断し、パナホームに対して、平成28年11月初旬に本株式交換の申し入れを行った。
パナホームとしても、このような事業環境下において、国内におけるシェア向上、のみならず、海外市場におけるさらなる事業展開、また、そのために必要な人材不足の解消、販売管理費等のさらなる低減、等が経営上の重要な課題となっており、これらを解決し、パナソニックグループとして住宅事業の競争優位性を高め成長させていくためには、パナソニックとパナホームがこれまで以上に連携を深め、パナソニックグループとしての一体経営を実践することが不可欠であるとの認識に至ったもの。