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新電力大手の日本ロジテック、破産開始決定
日本ロジテックは4月15日、東京地裁へ破産を申請し、同日開始決定を受けた。破産管財人には、渡邊顯弁護士(成和明哲法律事務所)が選任された。
日本ロジテックは平成19年11月に設立された電力共同購買事業者。特定規模電気事業者(PPS)の認可を受けて平成22年4月より電力小売事業に参入した。東日本大震災以降、電力小売事業の需要が大幅に増加。平成24年3月期は売上高4億2600万円にすぎなかったが、契約数の増加から平成27年3月期は売上高約555億7700万円と、電力小売事業が売上高の99%を占めるまでになった。
しかし、関係会社を通じて建設を予定していた発電施設への資金負担などが重荷となり、資金繰りが悪化。平成27年5月には経済産業省に対する納付金滞納のため、再生可能エネルギー特別措置法に基づく公表措置を受けるなど信用不安が広がった。
こうしたなか、3月11日付けで破産手続きの準備に入り、3月31日で電力共同購買事業を終了していた。
帝国データバンク及び東京商工リサーチによると、負債総額は約163億円。主な債権者は、沖縄電力を除く地域電力会社9社で、中でも東京電力は債権総額39億6170万円と最も多額だった。