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各分野への専門家を招へい、総合力で勝負! / インタビュー後編

TMI総合法律事務所弁護士淵邊善彦

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料金体系を柔軟にし、将来性あるベンチャーを積極支援

日本企業同士のM&Aの動向について、淵邊弁護士はどのように見ているのだろうか。

「国内企業同士でもM&Aは広がりを見せています。中小企業で後継者がいない会社も多く、事業承継を含めて、経営戦略の1つとしてM&Aを活用しようという考え方は広まってきています。また、最近、石油やパソコンなどの業界で大型の再編も続いています。同時に、プレーヤーも増えました。M&Aを扱える専門家、つまりアドバイザーや弁護士、弁理士、税理士、会計士が増えています。そうしたこともあり今後、国内でのM&A案件は増えていくと思います」

とはいえ、中小企業にとって弁護士費用は負担が大きい上、弁護士事務所は敷居が高いというイメージもある。

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「費用の問題で弁護士は使わないという中小企業は確かに少なくありません。それはある程度やむを得ないことでもあります。ただ、状況は着実に変わってきています。中小企業の場合、昔は重要な案件でも弁護士を使わないケースが多かったですが、現在は取引が複雑化したりグローバル化したりして、攻めの経営をするために早い段階から弁護士に依頼するようになってきています。あとで問題が発生した場合、経営者が責任を問われるという面もあります。我われとしてはできるだけ料金体系を柔軟にして、高度な内容の複雑な案件を中心にしながらも、将来性のあるIPOを目指すような元気な会社を中心に、できるだけ広くサポートしていく方針です」

TMIは現在、金融や企業再生などにも力を注いでいる。さらに幅広い分野の第一人者とされるような弁護士を数多く招へい、総合力の強化を進めている。たとえば、最高裁判事経験者や高裁判事経験者、検事総長経験者、官庁の次官経験者のほか、一級建築士資格を持つ弁護士、医師であり弁護士といった「個性的な弁護士」が多数在籍する。

もっとも、個性的な弁護士というのは、悪く言えば協調性に欠け、チームワークを乱しかねないのではないかという懸念も浮かぶのだが、淵邊弁護士はキッパリと否定する。

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「TMIは発足当初から、職種を越えて一緒に気持ちよく仕事ができるようにコミュニケーションを大切にしてきました。我われはそういう価値観を共有しています。人材採用でもそこを重視しています。頭がいいだけの人はいらない。それがクライアントにとっても相談しやすいなど、事務所の武器にもつながります」

その言葉どおり、インタビュー中の淵邊弁護士も終始にこやかで、気さくな人柄が感じられた。淵邊弁護士は「各分野の専門家と、そのネットワークがこれからの強みだと考えています。総合力で勝負していきたい」と意欲を示す。

インタビュアー

KSG

細川 和人

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