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日本電産、スペインプレス機器メーカーの買収完了 プレス事業補完
総合モーターメーカーの日本電産【6594】は、子会社である日本電産シンポ(以下「シンポ」)においてプレス機製造・販売事業を展開しているが、平成27年8月24日に、スペインのプレス機器メーカーArisa, S.A.(以下「Arisa」)の実質持分100%を同社創業家一族から買収したと発表した。
日本電産の子会社であるシンポでは、「Minster」及び「キョーリ」のブランドで、プレス機製造・販売事業を展開している。 平成24年4月にシンポが吸収合併した旧日本電産キョーリ(以下「キョーリ」)のブランドでは主にコネクター等電子部品関連メーカーを主要顧客として、高精度高速プレス機器を製造、販売している。また、Nidec Minster Corporation(以下「ミンスター」)は、平成24年4月にシンポが買収した1901年創業の米州最大手総合プレス機器メーカーで、中大型高精度高剛性プレス機(荷重100~1,650トン)を製造販売しており、食品・飲料 用缶プレスでは、世界トップシェアを誇っている。
Arisaは、1940年創業、高精度超大型トランスファープレス、順送プレス、サーボプレス(荷重250~2,500トン)メーカーで、欧州自動車部品メーカー(Tier 1, 2)に強い顧客基盤を有している。
今回のArisa買収は、日本電産グループのプレス事業にとっては、課題であった①自動車業界向け大型プレス、②欧州市場への本格進出、と③サーボプレス事業への本格進出を可能とする、事業の隙間を埋めるものとなる。