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日本電産、シンガポールのSVプローブ社を約70億円で買収

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世界首位のHDD用など精密小型モーターから車載、産業用など中大型にシフトしている日本電産【6594】の子会社の日本電産リードは、エリプシス社(Ellipsiz Ltd.)からSVプローブ社(SV Probe Pte. Ltd.)の株式100%を取得すると発表した。
取得価格は、65百万USドル(約70億円)。

日本電産リードは、半導体パッケージ基板やプリント基板の通電検査装置および検査用治具の開発・製造・販売を主力事業とし、近年はタッチ・スクリーン・パネル(TSP)の微小容量検査装置や半導体ウェハの光学検査装置にも事業拡大している。スマートフォンに代表される携帯情報端末やIoT機器に搭載される電子部品は低消費電力化と小型化が求められ、半導体パッケージ基板においては部品内蔵基板やファンアウト・ウェハ・レベル・パッケージ(FOWLP)1など半導体プロセスを応用した工法が採用され、これらの検査に対する顧客ニーズも多様化・高度化している。

このような中、日本電産リードにおいては半導体プロセスで必要とされる検査技術の確立が中長期の事業成長には不可欠になっており、自社技術の応用開発とともに買収による事業獲得を検討してきたが、今回、シンガポールに本社を持ち半導体関連設備および半導体検査用プローブカードの開発・製造・販売を行うエリプシス社の100%子会社で、プローブカード製品を扱うSVプローブ社の株式を100%取得することで合意致した。

SVプローブ社は半導体検査用プローブカードの製造会社として1994年に米国で設立され、日本やシンガポール、台湾、中国およびベトナムにも拠点を展開している。

本件買収により日本電産リードは半導体検査用プローブカードの事業を獲得することができ、SVプローブ社は日本電産リードの独自技術であるMEMSスプリング・プローブ2を垂直型プローブカード3に適用することで市場競争力を高めることが見込まれる。また、日本電産リードの検査用治具事業で保有する最先端の加工・組立技術を相互共有し製造面におけるコストダウンや投資効率化を図るとともに、日本電産リードの検査装置をSVプローブ社が持つ営業チャネルにのせて半導体の有力企業に販売するシナジーも期待される。