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アスラポート・ダイニング、JFLAに出資 持ち分法適用関連会社化
東証ジャスダック上場の焼き肉「牛角」FC店展開アスラポート・ダイニング【3069】は、東証2部上場で調味料・日本酒製販と輸入食品商社アルカンが傘下の持株会社であるジャパン・フード&リカー・アライアンス【2538】(以下、JFLA)が実施する第三者割当増資の引受を行うと発表した。
なお、アスラポート・ダイニングの同社への出資比率は 31.69%となり、持分法適用関連会社となる。
出資価格は、約20億円。
アスラポート・ダイニングは、焼肉、居酒屋等の外食フランチャイズを中心に全国で713店舗(平成29年5月31日現在)を展開しており、平成25年度より新たに「食のバリューチェーンを構築する」という目標を掲げ外食(販売)事業から流通及び生産事業への進出を果たし、多層的な付加価値を生み出すビジネスモデルの構築に取り組んでいる。そして、その目標を達成するための4つの戦略「既存ブランドの競争力強化と成長」、「ブランド・ポートフォリオの多様化」、「海外市場への進出」、「食品生産事業と六次産業化への取り組み」を掲げ、更なる成長を目指している。
JFLAグループは、JFLAと連結子会社12社及び持分法適用関連会社3社で構成され、食品類・酒類事業及び輸入食品類・酒類販売事業等を営んでいる。具体的には、JFLAは、グループ管理を行っており、盛田等は、醤油などの調味料、清酒、漬物及び飲料等を製造・販売し、アルカンは、主にヨーロッパ等からフランス料理等の食材やワイン等を輸入・販売し、また、平成29年2月に新たに子会社化した東洋商事は、国内で食品、酒類及び資材等を取り扱う総合卸売業をしている。
JFLAグループは、中期経営計画(平成28年9月期~平成30年9月期)で「事業戦略」「人材戦略」「財務戦略」の3つの戦略を掲げ、総合食品アライアンス企業として外部提携・M&Aも推進しつつ、消費者ニーズにあった商品を開拓・開発・アピールすることで、業界での存在感を確立させ事業基盤を強化するとともに収益性の向上を図っている。
アスラポート・ダイニングとJFLAは、平成27年6月12日に業務資本提携契約を締結し、国内における両社グループの事業基盤を活用した販路の拡大及び営業力の強化、両社グループの食品製造機能を活用したPB商品及びオリジナル商品の共同開発、海外事業のための輸出入及び現地での展開に関する協業等を図っている。その後、平成28年2月にアスラポート・ダイニングの代表取締役会長である檜垣周作がJFLAの代表取締役社長に就任した後、平成28年7月の第三者割当増資でアスラポート・ダイニングが主要株主となり、また、平成29年3月には無担保転換社債型新株予約権付社債の引受をするなど、両社グループのシナジーを追求できる環境を整えている。今回の第三者割当増資の引受によりJFLAが取得する資金の使途は、借入金の返済、原材料の調達及び工場の設備投資とされているが、この中で設備投資については、同社の中期経営計画の達成には欠かせない投資となる。いずれも両社グループのシナジー追求に沿った一環であり、また、JFLAの中期経営計画の「財務戦略」「事業戦略」にも合致している。
アスラポート・ダイニングとJFLAは、同社の財務基盤の健全化や、上記記載の施策の実施によるアスラポート・ダイニングの売上拡大や収益への寄与の目的を達成するには、両社のシナジー効果をさらに加速させ、中長期的な関係を緊密にすることが必要不可欠であるとの認識が両社間で生じ、そのためには資本関係をより一層強化することが最も有効であるとの結論に達し。今回の第三者割当増資の引き受けとなった。