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富士フイルム、和光純薬工業に対する公開買付けへ ヘルスケア事業・高機能材料事業で事業拡大

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富士フイルムホールディングス【4901】傘下で、精密化学メーカーの富士フイルムは、試薬、化成品及び臨床検査薬の製造・販売を手掛ける和光純薬工業の普通株式を、公開買付けにより取得すると発表した。なお、和光純薬工業は、この公開買付けに賛同の意見を表明しており、和光純薬工業の親会社である武田薬品工業【4502】は、この公開買付けの応募契約を富士フイルムと締結したと発表している。買付代金は、約1547億円の予定。

富士フイルムグループは、イメージングソリューション(カラーフィルム、デジタルカメラ、写真プリント用のカラーペーパー・サービス・機器、インスタントフォトシステム、光学デバイス等)、インフォメーションソリューション(メディカルシステム機材、ライフサイエンス製品、医薬品、グラフィックシステム機材、フラットパネルディスプレイ材料、記録メディア、電子材料等)という幅広い事業分野において、製品の開発、製造、販売、サービス等をグローバルに展開。そうした中、中長期的に安定成長できるビジネスポートフォリオの構築を進めており、「ヘルスケア」及び「高機能材料」の事業分野を成長ドライバーと位置付け、売上・利益・シェアの伸長等、事業拡大に取り組んでいる。

一方、和光純薬工業は、試薬、臨床検査薬及び化成品の製造・販売を主な事業領域とし、いずれの事業領域においても国内での強固な事業基盤により高い収益性を維持し、成長を続けている。試薬事業では、細胞培養に関連した試薬、遺伝子・タンパク質研究に関連した試薬、環境・食品分野に関連した分析関連試薬、及び有機合成用の試薬等の製造・販売を行い、化成品事業では、半導体分野、重合分野(主に高吸水性樹脂市場向け)、及び医薬品・再生医療分野など、成長、拡大している市場において自社開発品の製造・販売と受託製造を行うほか、臨床検査薬事業では、自動分析装置用生化学検査薬、免疫システム及び微生物関連試薬の製造・販売を行っている。

富士フイルムと和光純薬工業は、写真感光材料の生産に必要な発色剤等の化成品の供給等で長年に亘る取引関係があり、昭和35年に富士フイルムの製品で活用される化成品等の安定供給を目的に増資を引受けて資本提携をして以来、資本・事業の両面から強固な関係を維持してきた。

富士フイルムは、長年に亘る和光純薬工業との資本関係・取引関係を基盤に、グループが成長ドライバーと位置付ける「ヘルスケア」及び「高機能材料」事業を中心により一層強化し、また、更なるシナジーの実現を目指すことが両社の今後の飛躍的な成長に資すると判断、和光純薬工業株式の全てを取得し、同社を富士フイルムの完全子会社とすることを目的とする取引の一環として、今回の公開買付けを実施するもの。

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