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クリングルファーマ、DBJキャピタルなど8社を引受先とした第三者割当増資実施 HGF医薬品の実用化加速へ
大阪大学発の創薬バイオベンチャーであるクリングルファーマは、DBJキャピタル、慶應イノベーション・イニシアティブをリードインベスターとして、東邦リース、ごうぎんキャピタル、ケイエスピー、CYBERDYNE、日本全薬工業、創薬支援サービス等を手掛けるリプロセル【4978】の8社を引受先とした第三者割当増資を実施したと発表した。なお、今回の増資による調達金額は610百万円。
クリングルファーマは、肝細胞増殖因子(Hepatocyte growth factor: HGF)の組換え蛋白質の医薬品開発を行っている。HGFは生体内の再生修復因子であり、様々な難治性疾患の画期的な治療薬となる可能性を秘めているという。同社は現在、神経難病(脊髄損傷急性期、筋萎縮性側索硬化症(ALS))に対する国内での臨床試験に注力しており、今回の増資による調達資金は、主に脊髄損傷急性期を対象とする第Ⅰ/Ⅱ相試験の加速・推進のために使用する考え。
今後は、HGF医薬品とCYBERDYNEの「医療用HAL®」(世界初のロボット治療機器)によるサイバニック治療を組み合わせることでの脊髄損傷やALSの患者さんに対しての新しい複合治療の開発、再生医療の実用化に向けて再生医療等製品の製造に用いられるGMPに準拠したHGFの重要性が高まっている中でのiPS細胞のリーディングカンパニーであるリプロセルとの新しい事業展開など、今回の調達への協力企業とのシナジーにも期待するもの。