栗田工業(株)【6370】は、ドイツのBK Giulini GmbH 及びその関係会社(以下「BKG 社」)の水処理薬品事業、紙プロセス薬品事業及びアルミナ化合物事業を栗田工業の子会社を通じて譲り受けるための契約をBKG 社及びその親会社Israel Chemicals Limited と締結したと発表した。買収額は約342億円としている。
栗田工業の水処理事業は、主に、オフィスビルや工場などのボイラ・冷却水系のトラブルに対応すべく、排水などに含まれる有害物質や、焼却炉から発生する重金属やダイオキシン類を取り除くための様々な水処理薬品の製造・販売を手掛けている。
一方のBKG社の水処理薬品事業等は、ドイツ・中国・トルコに工場や研究開発施設を持ち、ドイツ、フランス、ギリシャ、イタリア、スペイン、ポーランド、スウェーデン、中国、トルコと幅広く販売展開している。2013年12月期の売上高は、約242億円を計上。栗田工業は、ドイツに新たに設立した100%子会社「Kurita Europe APW GmbH」を対象事業の受け皿会社とし、BKG社が有する欧州地域での幅広い顧客基盤が加わる事で、今までの日本及びアジア地域だけの領域を超えた海外事業の拡大を目指す。
今後、栗田工業は独占禁止法の審査などを経て、2014年末までの買収完了を予定している。