Thinkブランドなどで名高い企業向けPCを展開するレノボ社と米IBMは、レノボによるIBMのx86サーバー事業買収に関わる諸条件を満たしたとし、最終合意に達したと発表した。買収価格は、約2100億円。
レノボはIBMから買収したx86サーバー事業をそのままの状態で継承し、IBMのx86製品のイノベーションを推進させる。買収完了後も保守サービスについては、IBMが一定期間レノボを代行して提供するとし、「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ」(以下「LES」)を日本に設立させするとした。LESの代表取締役社長には、レノボ・ジャパン並びにNECパーソナルコンピュータの社長を務めるロードリック・ラピン氏が就任する。
今回の買収により、レノボのグローバル市場への拡大力、効率性、優秀なオペレーションと、IBMの定評あるクオリティ、イノベーション、サービスを組み合わせることにより、収益力を上げ、グローバル市場だけでなく、日本国内においては、トップのNEC、2位の富士通などに打ち勝つ競争力を付け事業拡大を図る。
レノボは、グループ全体での業績が快調で、通信機器開発製造会社であるMotorola Mobility(モトローラー・モビリティ)の買収を申請しており、これが成功すれば、世界第3位のスマートフォンメーカーとなり、PC・タブレット・スマートフォンといったデバイスメーカー上位3位に入り込む狙いを立てている。